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MiG-19 | |
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KP 1/72 MiG-19S | 完成日 1987年 9月26日 |
MiG-19S 実機について MiG-19の開発経緯は不明確な点が多いソ連機の中でもひときわ謎めいています。MiG-17の完成直後から今度は確実に音速を突破できる機体の開発が始められたことは確かですが、当初はMiG-17の発展型としてスタ-トしたもようです。しかし1955年のツシノ航空ショ-で初めて姿を現したMiG-19はクリ-モフRD-9エンジンの双発となり、水平尾翼も胴体取り付けに変わるなど、MiG-17との連続性が感じられない新設計でした。MiG-19は新機種の開発ピッチが異様に急だった当時としては十分長い時間を掛けて開発され、最大速度マッハ1.34と首尾よく音速を突破、ソ連初の実用超音速戦闘機となりました。MiG-19の生産機数は各型合計2,000機ほどで、レ-ダ-装備のない戦術戦闘機型のMiG-19Sと、レ-ダ-を装備した迎撃型のMiG-19P/PMが同時並行的に生産されました。MiG-19Sのソ連本国での生産数は700機弱に留まりましたが、同機を中国でライセンス生産した殲6は5,000機もの大量産が行われ、第三国にも輸出されて広く使われました。 |
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当時記 このキットを入手したのは私がKPのキットに初めて出会った1983年。同じくKPのMiG-15とこのMiG-19を同時に購入しました。朝鮮戦争で一躍有名になったMiG-15とその発展型のMIG-17、および世界のベステセラ-機として燦然と光り輝くMiG-21の間に挟まれて、今一マイナ-な香りが漂うMiG-19ですが、1983年当時KPのMiG-21はまだ世に出ておらず、(少なくとも日本では売ってませんでした)正確な形状をしたスケ-ルモデルと呼べるソ連機キットとしてはこのMiG-19が最新鋭機の部類だったと思います(違うかも知れませんが・・)。MiG-19はソ連初の超音速戦闘機だというのにキットに恵まれず、当時入手できたのはタミヤ1/100ミニジェットシリ-ズのMiG-19PMのみ。そんな状況だったのでこのキットを店頭で見つけた時は小躍りして喜んだものです。 |
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キットについて [KP 1/72 MiG-19S] : 買ってから4年ほど熟成期間を楽しんだ後の1987年、このキットを初めて開封した時、「あれ?ちょっと胴体太くないか?で、さらに胴体短くないか?」・・と思いました。タミヤ1/100のMiG-19PMは作ったことがあったので、それのスマ-トな印象に比べ、パ-ツ状態での胴体の太さが気になったのです。しかし、組み進めて行くうちにその不安は朝霧のように消え去り、士の字になったころには「これぞ正しいMiG-19の姿だ!」という晴れやかな確信が私の心に溢れていました。MiG-19は今(2005年)でも世傑が出ていないなど(2012年に発行された)、他のMiG機に比べて資料の少ない機体ですが、1987年当時私の手元にあった数少ない資料と見比べる限り、プロポ-ションはバッチリです。パ-ツ状態でずん胴に見えたのは尾部の排気ノズルが大きな別パ-ツになっていたため。またSはレ-ダ-がないのでPMよりかなり機首が短いことが分かりました。2004年以降、自宅でネット検索ができるようになってからはMiG-19の実機写真なども豊富に目にするようになりましたが、このキットのプロポ-ションが正確であることにますます自信を深めています。しかし、悲しいかなKP、組み立て難さもまた他を寄せ付けない強烈な個性に溢れています。まあKPですからすき間や段差はつき物なんですが、このMiG-19はそんなKPのキットの中でも横綱級の組み難さかと・・。このキットを完成させるために必要なものは、実機に対する愛着と根気,そして大いなる妥協だと思います。まあ特段何の技量もない私でもこの作例程度には仕上がります。ただし、私がこれを作った時はまだ29才の若者だったということだけ付け加えさせていただきます。 |
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この作例の製作記はありません。 |