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フィギュア単体 No.10

 原型師  まっつく
 キットメーカー / キット名  MK2. JKJP-12S
 スケール / 材質  1/12 レジン
 完成日  2021年10月3日

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キットについて
原型師まっつく先生のオリジナルブランドである「MK2.」、本キットはMK2.の製品No.16です。キット内容はヘッドが2種類セットされていてどちらか選べる他、制服の下のボディーもフルパーツ揃っているのでビキニの水着姿にすることができるなど、大変充実しています。

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当時記
2021年6月から8月にかけて頸椎ヘルニアによる激しい神経痛に見舞われ、模型を弄ることができませんでした。8月下旬にようやく痛みが緩解しましたが、左手の中指と薬指に軽いマヒが残りました。左手は利き手ではないものの、病前より劣るコンディションでどれだけ模型が作れるのか、その試金石となったのがこの作品です。結果は十分時間を掛けて丁寧に作業すれば病前と同等以上のクオリティーが出せることが判明。ほっと胸をなでおろした1作となりました。

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制作メモ
本作品では白目の色をライトグレーに変更(従来は薄い肌色)。目と肌の色相に差を付けることで生命感が増したと思います。また、顔の肌色(油彩)を意識して薄く塗り、肌の透明感を追及しました。


 1/12 JKフィギュア ビネット「パーカーファッションショー」  (2021/5/2)

 1/12JKフィギュア、以前作った JKHD-12S と直近で完成した ハセガワJKメイト#04 はいずれもパーカーを着ています。そこでこの2体を使って簡単なビネットを作りました。題名は「パーカーファッションショー」。高校の文化祭で制服の上に自前のパーカーを来て模擬ファッションショーをやっている・・という設定です。この設定を思い付いたきっかけはフィギュアが2体ともまるでファッションショーのモデルの様なキメ顔&キメポーズをしていたから。そこでスカートとシャツ(襟だけ見えている)の色柄を統一し、これを制服としました。

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あとは文化祭の雰囲気をどう出すかですが、限られたスペースですので安直に看板を立てて済ませました。講堂のステージでスポットライトを浴びながら自慢のパーカーを披露するJK2人・・という状況を想像していただければ幸いです。それでは想像の手助けとして会場の音声(字幕)を付けておきますので空想の世界をお楽しみください。

「さぁ〜盛り上がって参りましたクラス対抗パフォーマンス! 次の演目は1年B組のパーカーファッションショーです。それではミュージック・スタート!!」

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上画像左 : 2階左袖席より望遠レンズ 父兄
「お父さん、うちの娘が出て来たわよ!ビデオ撮ってる?」
「うん、いたいた。我が子ながらカワイイじゃないか。」

上画像右 : 1階最前列 他校の男子生徒
「やっぱ最前列はスッゲー迫力だな・・もっと寄るか・・」

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風紀委員と教師
「先生!ステージの下にへばり付いてアオリで写真撮ってる他校の男子がいます!」
「つかまえて変な写真撮ってないか確認しなきゃね。」

その後、その男子生徒がどうなったか、さだかではない・・


 1/12 レジンフィギュア 9作目 JK Mate Series #04 (2021/4/25)

 1/12レジンフィギュア9作目はハセガワJKメイトシリーズより、#04パーカーを選びました。同シリーズは4体構成でそれぞれ「春夏秋冬」の四季に対応しており、#04が「冬」でシリーズのアンカーです。私の作例としても #01〜#03まで作り終わっていて、この #04でシリーズ制覇となります。作り終わってしまうのは寂しいけれど、同シリーズへの感謝の想いを込めて作りましたのでどうぞご覧ください。

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川島画伯の手によるJK嬢のBOXアートもこれが見納めか。 

まずキット内容ですが部品数はわずか9個で、少ないパーツで精巧な形状を作り出す同シリーズの特徴が最後まで貫かれています。またパーツ割りが良く考えられていて、組立ての際継ぎ目を消す必要がないこと および 服⇔顔、顔⇔髪など、色の境界で別パーツになっているので塗装が楽・・といった利点が有ります。さらにポーズが自然なのでパーツ間にムリな力やモーメントが掛からず軸打ち無用。接着剤を使わない仮組みで積木の様に積み上げるだけできちんと自立したのには驚きました。

塗りはいつもの血管を先に描いて肌色を被せる方法です。今の私にはこれしかできないのだけれど、この方法は血管の透け具合を調整するのが難しいですね。今後はこの方法に固執せず、もっと簡単でリアルにできる方法を模索して行こうと思います。

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今回は顔の塗装が上手く行きました。ひとつも失敗せず、手戻りが発生しなかったことが上手く塗れた原因だと思います。実はこの作例は 1/4大型フィギュア と 1/6JKフィギュア の油絵具乾燥待ちの繋ぎとして弄っていたのですが、裏作ということで適度に肩の力が抜けたのが良かったみたいです。「早く完成させなければ」とか「上手く作らなければ」という気持ちが出て来ない言わば「無我の境地」になれた様で何もかもすらすら進み、作っていて楽しかったです。模型弄りを何十年もやっているとたまにはこんなことも有るんですね。それでは「無我の境地」で作った完成画像をご覧ください。

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パーカーは冬の装いですが敢えてピンク色にして少し春らしくしてみました。そして冬だと言うのにミニスカート。それは模型だからではなくて、今時のリアルJKは冬でもミニスカートに生足で平気で歩いているのです。流石は10代、元気が有り余っているんですね。そんな若さを表現するために顔の肌色のグラディエーションを作る際、敢えて青系のシャドーを使わず暖系色だけで塗りました。青を注すと大人っぽくなっちゃうのでフレッシュなJKちゃんには向かない気がして・・下写真左、どうですかね。

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それでは最後にお待ちかねのサービスショットを貼っておきます(上写真右)。飛行機模型のコクピットに代表される様に、せっかく作って一生懸命塗ったのに完成すると見えなくなっちゃうのって悲しいですよね。だからこうして皆さんに見てもらえると嬉しいって、パーカー娘ちゃんも言っています。


 1/12 なんちゃってJKビネット (2021/2/14)

 前作:ハセガワJKメイトシリーズ#02 カーデガン には設定年齢46才の「なんちゃってJK」になってもらいました。なぜなら「なんちゃってJKビネット」を作りたかったからです。舞台は一般家庭の和室の一角。最大の課題は畳をどうするかですが、ネットで調べたら1/12の畳模型制作セットが見つかりました。便利な世の中になったものです。畳はおよそ半畳とし、2面を壁にします。プラ板で床と壁を作り、壁に本物の襖紙を貼り付けるとかなりお手軽に和室の一角が出来上がりました。

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小物を追加して情報量を上げて行きます。掛け時計は紙模型のキット、衣掛けは市販品を買って来て改造しました。衣掛けに掛かっている白いものはバスタオルのつもりで、アルミホイルにティッシュペーパーを貼り付けて作りました。これらの他に箱ティッシュと手鏡もスクラッチしています。それではビネット完成品をご覧下さい。

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ビネット題名 : 「ママ?いくらパパが喜ぶからって夜中に私の制服勝手に着るのやめてって言ったでしょ!!」

ちょっと題名が長くなったけれど、解説を加えなくても題名だけで状況が分かってもらえる様にしたかったんです。尚、念のため申し添えますがこのビネットはフィクションです。実在の人物、特にこのビネットの作者とその家族には一切関係ありません。
 

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今回は一般家庭の夜の室内ということで、撮影の際、光源を1つにし明るさは暗めに、コントラストは強めに調整して見ました。この女性は46才の主婦、25才で結婚、26才で第1子(長男)出産、30才で第2子(長女)出産。今は16才になった長女の制服を着てコスプレしている所を見つかって、娘に怒られているお母さんです。その様に見えますでしょうか。

それでは最後にサービスショットをどうぞ。え? オバサンのパンツなんか見たくない? ま・まあそうおっしゃらずに・・

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題名にある通り、パパが喜ぶからコスプレしている訳で、ビネットには入っていませんがこの部屋にはパパが居ます。そう、ママの足先の畳の上に寝転んでいるのです。パパには上の様な景色が見えています。


 1/12 レジンフィギュア 8作目 JK Mate Series #02 (2021/2/7)

 1/12レジンフィギュア8作目はハセガワのJKメイトシリーズより、#02カーデガン を制作しました。ハセガワのJKメイトシリーズは 2018年7月に #01ブレザー が発売され、以後およそ半年おきに新作が出て 2019年12月発売の #04パーカー で一区切り付きました。当然4製品全てJK(女子高生)ですがそれぞれに個性があり興味が尽きません。中でもこの #02カーデガン はちょっと色っぽい感じがしていわゆる「ギャル」風です。そんなキットを使って私なりに塗り上げて見ました。

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とても雰囲気の良い箱絵は川島画伯の手によるもの。

まずは足から塗り始めます。私の1/12JKフィギュアの過去作を調べて見ると、どれも大抵足から塗っています。理由は自分でも分かりません。何となく足から塗らないと落ち着かないんです。もしかしたら立ち姿のフィギュアを建物として捉えていて、本能的に下から上へ積み上げて行こうとしているのかも知れません。

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続いて本体。このキットは髪と上半身とスカートがひとつのパーツにまとまっています。レジンキット生産の観点ではパーツ数が少ない方が効率が良くコストを抑えられるので、ハセガワのJKメイトシリーズはどれも最小限のパーツ数に絞られているのです。パーツが少ないと組立ては楽ですがその分塗装に注意が必要。この作例では髪とカーデガンの境界およびカーデガンの裾裏とスカートの境界の塗り分けに気を遣いました。塗装の手順はまずラッカーで塗れるだけ塗ってからエナメルと油彩で陰影を付けます。この時のコツは塗るのではなく描くという気持ちで作業すること。立体造形物の表面に絵画を描くのです。今回は陰影の彩度とコントラストを高めにしました。このフィギュアは最終的に夜間の室内のビネットに仕上げる予定なので、電灯に照らされた感じにしています。

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最後に顔を塗って完成。まずは全身像からご覧下さい。冒頭に書いたとおり #02カーデガン はJKメイトシリーズの中でも特に色っぽく大人びた雰囲気だったので、その特徴を活かして設定年齢46才の「なんちゃってJK」になってもらいました。しかし46才はやり過ぎだろう という声が聞こえて来そうですが、これはあるストーリーに基づいておりまして、それは引き続き完成させるビネットで詳細を開示させていただきます。

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今回、年齢表現を目の下のクマと各所のシワで出して見たのですが、それぞれの効果はいかばかりか、画像処理で確認して見ました。上画像左はシワを見え難くして目の下のクマだけ残した状態。これだと30台でしょうか。右はシワを隠さないありのままの姿です。こうして見るとシワが女性にとっていかに大敵か分かる気がします。本当は皮膚の微妙なたるみなども表現して見たかったのですが、まだまだ修行が足りません。


 1/12 JKフィギュア ビネット「街で中学時代の友だちに出会った」  (2021/1/10)

 直近に完成したJKフィギュア2体を使ってビネットを作ります。テーマは「日常」。どこにでもある日常のありふれた光景を切り取って、気負いのない自然な感じの仕上がりを目指します。

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ビネットベースの制作過程を簡単に紹介します。今回のビネットは街が舞台です。街と言っても大都会の繁華街ではなく、郊外の小さな駅前商店街と言った感じにします。そんな感じを限られたビネットベースで表現するにはどうすれば良いか・・しばらく考えた末、路面と歩道と電柱と路上スタンド式看板を作ることにしました。上写真左端はプラ板とプラ棒の工作が終わったところです。これにタミヤ情景テクスチャーペイントを塗ってコンクリートとアスファルトの質感を出しました(上写真中央)。さらに電柱に巻き看板を追加して作品の情報量を増やします。

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そして約1年ぶりにJKビネットの新作が完成しました。
ビネット題名 :「街で中学時代の友だちに出会った」
中学時代に同級生だった女子高生二人、別々の高校に行ったのであまり会わなくなっちゃったけど、今日は学校帰りに偶然出会ったのでおしゃべりしながら一緒に帰ります。

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左(ブレザー) : 「ともみ」 令和南高等学校(県立・共学) 1年
右(カーデガン) : 「ゆい」 令和女学院高等学校(私立・女子高) 1年

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このフィギュア2体はまるで共演が前提であるかの様にポーズがマッチしていたので、塗り始める前からこのビネットの構想は固まっていました。完成してみるともくろみ通り、まずまず自然な感じに仕上がったと思います。両フィギュアの顔立ち、服装、それに身長も違うことがリアルに見える助けになっています。上写真左はPCの画面に街の風景を映し、その前にビネットを置いて撮影したものです。それをモノクロに加工したのが右側。色の情報が抜けることで色調の違和感がなくなり、よりリアルに見える気がします。ただし、レトロな感じになってしまいますが、それもまた良いかも知れません。


 1/12 レジンフィギュア 7作目 JKSC-12S (2020/12/20)

 1/12レジンフィギュア7作目、これを作ったのは2020年の12月です。前作の JKメイト#01 が完成したのが11月末で、普通の私なら少し余韻に浸っていたことでしょう。しかし当時は気分が乗っていて間髪を入れず本作に着手、その後3週間で完成しました。モデラーの間では制作が思いのほか進むことを「模型の神様が降りて来た」と表現することがありますが、この時の私はそれに近い状態でしたね。1/12レジンフィギュアに3週間と言うのは標準的な制作スピードかも知れないけれど、手の遅い私にとっては快速なのです。それではいつもの通り、制作記録のダイジェストと完成写真をご覧ください。

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JKSCは上のBOXプリントにある様にセ-ラ-服にカ-デガンを羽織った粋ないでたち、小顔で鼻すじの通った今風のJKちゃんです。ヘッドは1種類のみですが何故かスカ-トが選択式。 

組立てに際しては先に接着するパーツ、塗装後に取付けるパーツ、着脱式にして完成後も外せる様にする部分の3つのカテゴリーに分けてどうするか見極め、作業を進めます。この作例では上半身⇔下半身の間にネオジムを仕込んで着脱式にしました。こうするとスカートパーツを接着しなくても上/下半身に挟んで保持できるので、完成後にスカートパーツを交換することができます。上写真右端は軽く全体にサフを吹いた状態。サフが掛かると各部のディティールがはっきり見えて来ます。いつもながら素晴らしい造形。

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塗装に入ります。まずは下半身。今回は初めてタイツを履いた足の塗装にチャレンジしました。手順としては普通にパンツの白と肌色を塗っておき、エナメルでタイツの濃い部分を塗装し、最後に全体にクレオス#101スモークグレーを薄く吹き付ける・・というやり方です。もちろん事前にプラ板を使って、どんなカラーを使えば良いか、吹き付け時の希釈の程度は、などなど色々試してからキットを塗っています。このタイツ塗装は生足に比べると素肌の質感を出す凝った塗装が必要ないので案外楽でした。

続いて上半身の塗装。このフィギュアのファッションはセーラー服にオーソドックスな紺のスカート、その上にベージュのカーデガンというフォーマルな中にもカジュアルな装いです。まずラッカーで塗れるだけ塗り、その上にエナメルと油彩で陰影を付けました。リボンの茶色の陰影は黒を墨入れしただけで何とかなりましたが、カーデガンの陰影は難しかったです。白に近い明るい色のシャドーは気を付けないと影ではなく汚れに見えてしまうので注意が必要です。この作例でも袖口やポケットの周りが汚れっぽくなってしまいました。まだまだ修行が足りません。

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顔の塗装。前回の JKメイト01 が和風のタヌキ顔だったのに対し、この子は小顔ですっと鼻すじが通った今風の感じなのでちょっと欧米人寄りにして見ました。いつもよりやや陰影を濃く、アイシャドーを強めに入れています。この顔で1度完成させたのが下写真左で、肉眼で見る分には特に違和感は感じませんでした。ところが、顔のアップ写真を撮って見るとどうにもアイラインが濃過ぎます。肉眼ではOKに見えても写真に撮って拡大するとまた違うんですね。結局アップにした時に自然に見える様に修正しました。下写真右が最終完成状態です。
 
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  第1次完成状態
代表曲:ブルーライトヨコハマ 
最終完成状態
代表曲:夏色のナンシー
 
 
いやあ女性の顔って本当に難しい。目の周りが少し違っただけでまるで別人です。肉眼で(拡大しないで)見る分には第1次完成状態も悪くないんです。私程度の年配者にはむしろ第1次の方が馴染み易いかも知れません。しかし、顔をアップにした時の不自然さは受け入れ難く、思い切って目の化粧を落としました。まあ本物の女子高生がガッツリ化粧しているわけもないのでこれで良しとします。
 
 
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少し角度を付けて各アングルから撮影しました。こうして見るととても自然なポーズでこのキットの造形の素晴らしさを改めて実感します。持ち手の長いバッグを半分背負うようにしてゆったり歩いている感じの女子高生。帰宅途中なんでしょうか、郊外の駅前の商店街辺りに普通にいそうです。「日常」をテーマにフィギュアを作っている私にとってこのキットが醸し出す世界観はまさにドンピシャリ嵌まりました。是非この良い雰囲気のままビネット化したいものです。 
 

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ノーマル めくれ 履き忘れ

それでは最後にサービスショットをどうぞ。このキットはスカートが ノーマル と めくれ の2種類入っていてどちらかを選べる様になっています。しかし最初の方で書いた通り、上半身⇔下半身の間にネオジムを仕込んで着脱式にするとスカートパーツを接着しなくても上/下半身に挟んで保持できるので、完成後にスカートパーツを交換することができます。従って ノーマル も めくれ も自由自在、さらに 履き忘れ だって出来ちゃいます。これ絶対原型師さん(まっつく先生)が意図してパーツ割りしてると思ったので、その通り作らせていただきました。


 1/12 レジンフィギュア 6作目 JK Mate Series #01 (2020/11/29)

 フィギュアを本格的に作り始めてから1年4ヶ月経ちました。その間に1/12レジンフィギュア5体、1/15PVCフィギュアリペイント5体、1/6PVCフィギュアリペイント1体、1/6レジンフィギュア1体の合計12体が完成、そこそこの場数を踏んだせいで大分手慣れて来ました。それではこの辺でJKフィギュアの基本である ハセガワJKメイトシリーズ#01 を作ったらどうなるか、興味が湧いたのでやって見ました。

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ハセガワのJKメイトシリーズはレジンフィギュアを一躍模型のメジャージャンルに押し上げた立役者の1人だと思います。JKフィギュアの第一人者まっつく先生と模型界の老舗ハセガワがコラボしたのですから、キットのクオリティーに不安はありません。ただ価格を抑えるため、パーツをできる限り1体化しているので組立ては楽ですが塗装の難易度がやや上がっています。例えば上写真の下半身では、初期のレジンキットでは腰と両足の3パーツに分割するのが標準でしたが、このキットでは腰と左足が合体した1パーツだし、下写真の頭部パーツに至っては髪と顔の分割が無い1体式です。従って肌と着衣、肌と髪との境界の塗り分けに多少気を遣いました。

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肌の塗装方法は 1/12レジンフィギュア5作目の JKHD-12S で確立したので足は失敗もなくスラスラ塗れました。続いて肌のない胴体とリュックを普通に塗って最後は顔です。塗装工程はいつもの通りラッカーで下塗りして(上写真左端)、油彩でグラディエーションを作り(同中央)、エナメルで仕上げる(同右端)という手順。今回は目が難しかったです。特定の角度から見て良くてもそれだけではダメで、あらゆる角度から見て最適になる様に塗らなければなりません。3D模型とはそういうものです。悪戦苦闘の結果、何とか上写真右端まで持って来ました。今の私の腕ではこれが限界です。ちょっとタヌキっぽい昭和顔になったけれど、(研ナオコ+松本伊代) ÷2 と言えば昭和時代に青春を送った方にはお分かりいただけるでしょうか。

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塗り上がった顔パーツを胴体に接着して完成です。紺のブレザー、胸元に大きなリボンというクラシカルな上半身に、超ミニスカートと生足という下半身の組合せがカワイイです。こういう格好は確かに高校生までしか出来ないですね。後ろ手に持っているリュックは他キット (JKJP-12S) からの流用なんですが、まるでこのキットのパーツかと思うほど調和してくれました。制服のデザインは昔から変わらないけれど、バッグ類は時代とともに変遷します。学生カバンではなくリュックを持っているところから、この子が令和の女子高生だと分かります。

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上写真2枚、胸から上のアップです。これらの写真からこのキットの造形のリアルさが改めて確認できます。例えば左右の目元に広がる蒙古幕、丸いだんご鼻と大きな鼻の穴、口角を上げ横幅広く開いた唇から覗く歯と歯茎。可愛く見せるには蒙古幕をなくして目の間隔を狭め、鼻は高く鋭角に、口元を引き締めて歯の露出を減らすのが常套手段ですが、このキットは敢えてその逆を行くことにより、日本人のハイティーンの少女を見事に表現していると言えるでしょう。

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ここでキットの箱絵と同アングルで撮った写真を載せておきます。この箱絵はハセガワのフィギュアシリーズの箱絵を始め文庫のカバーイラストなど多方面で活躍されている川島健太郎画伯の筆によるもので、清楚で可愛い女子高生が見事に描き出されています。向かって右側が私の作例ですが、箱絵と比べると足が短く、胴が長く、顔が大きいですね。このことからもこのキットが本当にリアルな人体のスケールモデルなんだということが分かります。箱絵の子は学園トップの美少女。右の子は顔立ちは並み子ちゃんだけど明るい性格で話すと楽しい・・なんていう設定が合ってるかも知れません。

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最後はお約束のサービスショットです。よく駅のエスカレーターなどでミニスカートの女子高生がバッグでおしりを隠しているのを見掛けますが、バッグが無いと上写真右側の様になるはず。見えちゃうのがイヤならもっと長いスカートを履けばいいのにと思うのですが、制服着こなしの流行で周りの友だちが皆ミニの中、自分だけ長いスカートを履くわけには行かないのでしょうね。


 1/6 レジンフィギュア 1作目 SS-601 (2020/11/8)

 主にレジン製フィギュアのキットを購入して制作することを趣味にしている人たちの間では、「大人になる」という言葉が使われていますが、これは裸婦など、R18指定で販売されているキットを完成させる・・という意味です。2019年にフィギュアを作り始めて2年目となる2020年、そろそろ私も大人になりたいと思い、裸婦像を完成させました。キットは和もの/熟女系フィギュアの第一人者:TETSU T&M先生の SS-601”羞恥心”です。腰と膝をわずかにかがめ、伏し目勝ちにうつむいて恥ずかしそうに立っているご婦人。この微妙で繊細な造形を去年フィギュアを始めたばかりの私が上手く作れるのか?スケールは1/6で全高25cm弱とかなりの大きさ。1/6のレジンフィギュアを作るのも初めてです。さてどうなりましたでしょうか・・

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着工は2020年5月、完成は同年11月だから制作期間は6ヶ月です。工期が長引いた理由はひとつは油絵具の固化乾燥に時間が掛かったためですが、何分この大きさのフィギュアを塗るのは初めてだったので、これの一つ前に完成した 1/6PVCフィギュアリペイントで塗装法をテストしつつ、手探りでゆっくりゆっくり塗って行ったため長くなりました。塗装の経緯を大雑把に紹介します。塗り重ねは5層(L1〜L5)です。L1:ラッカー肌色、L2:油彩赤、L3:ラッカー肌色(画像なし)、L4:油彩肌色系2色(明/暗)でシャドー&ハイライト、L5:油彩で細部の仕上げ(画像は下の完成写真)となります。

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顔の塗装は体よりも肌色の色数を増やして情報量を上げています。特に目元、鼻の両脇および口元に少量の青を置いて深みを出しました。1/12ではそこまでやるとくどくなってしまうけれど、1/6だと逆にここまでやらないと生命感が出ない気がします。そして写真では分かり難いですがまつ毛を植毛しました。まつ毛植毛はPVCフィギュアリペイントで練習したものの、一度やって見た程度では全く慣れず、植毛だけで丸一日掛かる悪戦苦闘。しかし完成してみると描いたまつ毛とは雲泥の差なので苦労する価値は有ります。

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そして苦節6ヶ月、何とか完成に漕ぎ着けました。TETSU T&M先生の絶妙な造形に恥じない塗装ができただろうか・・自問自答しつつも取り敢えず今持っている技能の限りを注ぎ込んだので自分では満足です。2020年現在、世に出回っている女性フィギュアは女子高生に代表される若い娘が圧倒的に多い中、TETSU先生は一貫して熟女フィギュアを創作されています。私は女子高生フィギュアももちろん好きですが、もっと幅広くOLや奥様なども作りたいので TETSU先生のフィギュアはとっても貴重です。

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このフィギュア、”羞恥心”という題が付いている通り恥ずかしげなポーズをしていて物語り性に富んでいます。どんなストーリー設定にするかはこれを塗り上げた各モデラーの特権と言えるでしょう。私はこのフィギュアに”風呂上りの主婦”を見ました。手ぬぐいを持ち、肌がやや紅潮しているのはお風呂から出た直後だからです。しかしバスタオルを持って来るのを忘れてしまった。今、家には息子のたかし(小5)しかいない。たかしにバスタオルを持って来てもらうしかないのだが、生長した息子に裸を見られるのはちょっと恥ずかしい・・この作例からそんな主婦の日常を感じ取っていただければ幸いです。

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最後にまとめます。この作例の様な裸婦フィギュアでポイントになるのは何と言っても素肌の質感でしょう。ただ肌色を塗っただけではマネキン人形になってしまうし、2Dの面で影を付けてもせいぜいアニメのセル画ほどの見栄えに留まります。本物の肌は半透明で、表面から数ミリ深い所までに有るいくつもの層からの反射が重なり合って複雑な質感ができている訳です。それに少しでも近付くべく、ラッカーと油絵具を交互に合計5層塗り重ねました。自分で一番良くできたと思うのは上写真左のかかとです。角質化が始まっている熟女のかかとが表現できたでしょうか。それともう一つ、手ぬぐいの塗装も頑張りました。写真では良く見えないのですが、タオル地のもこもこした感じと端の方のもこもこが無い部分の差、これのお陰で何とか手ぬぐいに見えるのではないかと思っています。


 1/6 PVCフィギュアリペイント JYOSHI-KOUSEI (2020/10/18)

 フィギュアのスケールは様々で、小は1/350から大は1/4くらいまであります。しかし小スケールのものはジオラマアクセサリーとしての使用が主で、フィギュア単体として鑑賞するには1/20より大きくないと小さくて良く見えません。一般的なサイズは1/12でしょうか。女の子フィギュアの場合、1/12だと全高13cm程度で手ごろな大きさです。飛行機模型出身の私にとってはフィギュアの1/12は飛行機の1/72に相当する感覚で、たくさん作ってコレクションするのに向いています。一方飛行機で1/32に代表される大スケール品は大きさを活かし細部まで作り込んで単品で存在感を示す作品となります。これに相当するフィギュアのスケールは1/6です。2019年7月からフィギュアを始めて約1年、1/12を5体塗り上げたところで今回大物 1/6フィギュアにチャレンジしました。

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そうは言ってもいきなり 1/6レジンキットに手を出すのは敷居が高かったので、昔買ってずっと押入れの奥に仕舞ってあった 1/6PVCフィギュアをリペイント(塗り直し)することにしました。SUB-ZEROというメーカーの、商品名 JYOSHI-KOUSEI、ルーズソックスを履き、ぺちゃんこの学生カバンを持った平成初期の女子高生です。画像上↑が初期状態、下↓がリペイント後の姿です。

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リペイントのポイントは何と言っても素肌の表現です。これに7割の労力をつぎ込みました。あとはシャツとルーズソックスの白のグラディエーション付けと前髪の改造が主な変更点です。ここでPVCに塗装する場合の注意点を簡単にまとめておきます。PVCフィギュアに使われている軟質PVCには素材を柔らかくするための可塑剤が大量に含まれています。可塑剤は長年に渡り素材の表面に染み出して来るので可塑剤に侵食されないPVC用の塗料を使うのが大前提です。それ以外の塗料、例えばエナメルを塗ると可塑剤と反応してベトベトになり永遠に乾きません。ラッカーは乾きますが徐々に可塑剤が浸透していずれテカテカになります。今回は素肌以外は元々塗ってあったPVC用塗料の上にラッカーと油絵具で塗ったので異常ありませんでした。問題は素肌部分です。ここは元々は無塗装の成形色だったので、本来ならまずPCV用の肌色塗料を塗って可塑剤を封じ込めるべきところ、それをしないでラッカーと油絵具で仕上げてしまったので、真夏の暑い日が何日か続いた後にテカテカになりました。秋に入って涼しくなってから艶消しトップコートを掛けて落ち着きましたが、また次の夏にはテカテカになってしまうでしょう。

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塗装の技術的な話はこのくらいにして作品に戻りましょう。平成初期の女子高生と言うことで、顔を塗り直す際、自分の嫁さんの高校時代の写真をモデルにしました。薄っすら似ましたが、実物はこんなに美人ではありません。自分では清楚な感じに塗ったつもりなんですが、所属している模型サークルのメンバーからは色っぽいと言われました。そう見えるのは口を開けているのと襟元が空いていて首が長く見えるせいでしょうか。上写真右は1/12との比較です。やはり1/6は大きくて存在感が違います。今のJKフィギュアのスケールの主流は1/12や1/20だけど、1/6のキットが続々出て来る様になれば飛行機模型の1/32みたいな感じで作り甲斐があって楽しいと思います。

それではお待ちかね、サービスショットのコーナーです。

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今回はリペイントですので元の完成品を一度バラバラに分解しました。するとスカートが丸々一つの独立したパーツだったので、再組立ての際、接着しないで着脱式にしました。ただし、スカートはゴム製でかなり厚みが有ります。当然スカートを着けた状態で適切な外観となる様に作ってあるため、スカートを外すと下半身が細過ぎです。 
 

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今回頑張った素肌の表現、上右のアップ写真で血管が描いてあるのが見えますでしょうか。写真では見え難いですが実物はもっと血管が浮いています。もう1層肌色を掛けても良かったかも知れません。肌のテクスチャーもそこそこ上手く行ったので自分ではまあ満足しました。この 1/6フィギュア初体験、色々得るものが有りました。作りながらノウハウをたくさんメモしたので次回作に活かしたいと思います。


 1/12 レジンフィギュア 5作目 JKHD-12S (2020/10/11)

 1/12レジンフィギュア5作目が完成しました。今回のアイテムはJKフィギュアの第一人者:まっつく先生のオリジナルブランド:MK2から JKHD-12S です。このキットの特徴は巨大なドラムバッグとフードに猫耳が付いたパーカーでしょう。どちらも表面の質感が本物そっくりに再現されているので普通に塗るだけで良い感じに仕上がります。それでは早速制作過程のダイジェストからどうぞ。

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まず素肌部分の塗装ですが、フィギュアを始めてから1年2ヶ月を費やしてようやく自分なりの塗装手順が固まりました。下地処理から始まって使う塗料の種類、塗り重ねの層数、仕上げのやり方等々試行錯誤を繰り返し、1/12フィギュア5作目にして遂に納得できる方法にたどり着いたという訳です。やり方が定まるとやり直しの手戻りや失敗のリカバリーがなくなり、速くきれいにできる様になります。今回到達した方法はとても気に入っているので、今後改良することは有っても大きく変えることは無いでしょう。
 
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人形は顔が命ですから顔の塗装には特に力を入れます。私のやり方は、ラッカーで下地を作り(左端)、油彩で本塗りして(中央)、エナメルで仕上げる(右端)というもの。特に黒目は今回からエナメルのクリアーカラーを使う様になって表現の幅が広がった気がします。あと、歯の描き方もちょっとしたコツを掴みました。

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上2枚、完成写真全身像です。私はフィギュアが完成するといつも下の名前だけ付けるのですが、この娘には苗字も付けました。猫目レイコです。え?どこかで聞いた様な名前だし服の色柄も見たことあるって?そ・そうかなぁ・・気のせいですよ、きっと。
 
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この作例の設定は、ハロウィンの日にカラーコンタクトと猫耳パーカーでちょっと仮装っぽいことをして見たおちゃめな女子高生 です。10月31日の夕刻、自宅でくつろいでいると不意に玄関のチャイムが鳴る。出て見るとこの娘がこの姿で立っていて「トリックオアトリート!」と言って来る。そうしたら肩から下げているドラムバッグにお菓子をいっぱい詰め込んであげたくなります。

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 毎度恒例のサービスショット、今回はストレートにスカートを脱いでいただきました。このキットはドラムバッグが取り外しできる上、スカートが独立した1パーツになっているため、上半身⇔下半身間を着脱できる様に作ってやれば完成後もスカートを履かせたり脱がせたりして遊ぶことができます。組み立てるのも塗るのも楽しい、良く考えられたキットだと思います。

 

 セーラームーン食玩フィギュアリペイント (2020/8/9)

 このサイトをご覧になっている皆さまは恐らくセーラームーンのことはご存知だと思います。釈迦に説法ですが要約しておきます。
 
セーラームーンとは1992年〜1997年にかけて少女漫画誌に連載された武内直子女史原作の漫画。一世を風靡するほどの大ヒット作となり、雑誌連載と同時期にテレビアニメも放映された。さらに2003年〜2004年にかけては実写版特撮テレビドラマが放映され、多くのファンを魅了した。
 
 
そういう作品ですので幼児のおもちゃから大人のコスプレ衣装まで、多種多様な関連商品が存在します。フィギュアも可愛らしいものからシリアスなものまで色々。しかしそのほとんどが漫画/アニメの3D化である中、わずかですが実写版を3D化したフィギュアが存在します。その代表格がBANDAIから発売されていた下写真の食玩シリーズ。2004年ごろ食品スーパーのお菓子コーナーなどで盛んに販売されていました。 
 

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このシリーズは全部で5体存在します。スケールは1/15、全長11cmという大きさは5体揃えてコレクションするのにほど良いサイズです。材質は軟質PVC(いわゆるソフビ)なのでディティールが甘いかと思いきや、それがどうしてなかなか精密に出来ています。しかしこの手のPVCフィギュアに共通する難点として塗装が雑です。ならば自分で塗り直せば良いではないか・・そう考える人は世の中に沢山いる様で、既製品フィギュアの塗り直し(リペイントと言う)はフィギュアの楽しみ方の一つとして確立されています。 
 

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まずは5体中1体だけ、セーラーヴィーナスをリペイントしました。キットではなく既製品なのでお湯に漬けて接着剤を軟化させバラバラにします。塗装は材質がPVCなのでエナメルと水性アクリルは使えません(PVC中の可塑剤と反応して永久に乾かない)。従って広い面はラッカーで、細部は油絵具で仕上げました。上写真右はリペイント前(左)と後(右)の比較。衣装の艶が消え、肌にテクスチャが入ったことでリアルさが増したと思います。これを所属している模型サークルのリアル例会に持って行ったところ意外に受けが良かったので、残り4体もリペイントすることにしました。

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上写真2枚は各胴体と胸および腰に付くリボンを塗り上げたところです。塗ることでパーツを良く観察したので分かったのですが、共通パーツが有りません。胴体はそれぞれポーズが違うので別金型なのは当然としても、肩幅やスリーサイズなど体格が違います。リボンは共通だろうと思いきや、胸のリボンは明らかに別金型、腰のリボンも良く似ているけれど細部が微妙に違います。このシリーズ、食玩だからといってあなどれません。

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腕と脚:肌の露出があるパーツも無事塗り上がりました。ヴィーナスでは血管を描いたけれど、このスケール(1/15)で血管を描くのはやり過ぎと感じたので残り4体ではやめておきました。肌の塗装は成形色を活かし、成形色よりやや暗い肌色に調色した油絵具を適当に擦りつけてグラディエーションを付けただけです。このひと手間で立体感が増し、活き活きしたのではないかと自己満足しています。

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最初にヴィーナスに手を付けてからひと月半、5体全て完成しました。私にしては速いペースでの完成でしたが、造形の出来が良いことが高いモチベーションを保てた原因だと思います。勢いで5体一括展示台まで作りました。初めは全員同じ平面に立っていたのだけれど、やはり後ろの人はどうしても隠れてしまうので持ち上げました。本物なら前の人がしゃがんで写真が撮れるけれど、フィギュアではそうも行きませんから。

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上画像はフィギュアの命=顔のアップの比較マトリクスです。左端と中央がリペイントのBeforeとAfter。右端が本物(パッケージ写真の部分拡大)です。BeforeとAfterを比べれば確かにリアルさは増しているのだけれど本物には遠く及ばず、さらに本物に似せるのはリアル化とはまた別の才能が要る様です。目や眉の微妙な曲線、鼻の形、口の大きさ etc。人間の顔立ちにはそれぞれ個性が有り、各要素がバランス良く調和した時に美しいと感じるのでしょう。フィギュア・・・深いです。


 1/12 JKフィギュア ビネット「床が濡れておりますのでご注意ください」  (2020/2/23)

 以前にも書きましたが、私はフィギュアはビネットにするとより引き立つ・・と考えています。原型師さんが作った素晴らしいフィギュア、それに色を塗ることで生命を吹き込むのがフィニッシャーの醍醐味でしょう。そこからさらに踏み込んでビネットを作れば自分自身のオリジナリティーを加えることができます。原型師さんの力を借りて自分の世界感を表現するのもフィギュアの楽しみ方の一つでしょう。今回もそんな思いを込めてビネットを作りました。題名は「床が濡れておりますのでご注意ください」です。

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このフィギュアはスーパーマーケットで働く女子高生ですから、ビネットは当然スーパーの店内となります。限られたスペースで簡潔にスーパーの店内を表現するため、商品陳列棚を作りました。並べる商品は状況説明の都合上、飲料としました。棚に並んでいるボトルは通販で入手した既製品です。一方、清掃中パネルはプラ板からスクラッチしました。表面の文字や図形は自作デカールです。

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このビネットの背景設定は次の通りです。

彼女の名前はあすか、令和商業高等学校に通う高校2年生。
友だちのバニラと一緒に近所の食品スーパーでアルバイトをしている。
ある日、少し大きめな地震があって棚から飲料が落ちて床が水浸し。一人では手に負えず、バニラに応援を求めるあすかの声が店内に響く。

それでは毎度おなじみのサービスショットをどうぞ。

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「バニラー!モップ持って来て〜!!」
店内の防犯カメラがテンパっているあすかをとらえた。防犯カメラは天井に設置されているので視角が深い。


モップを手に駆け付けるバニラだが、彼女はバイトの始業時刻に遅刻しそうになり、更衣室で慌てて着替えた際、スカートをはき忘れたことに気づいていないのだった。


 1/12 レジンフィギュア 4作目 JKSPM-12S (2020/2/9)

 去年の夏から始めたフィギュア作り、およそ8ヶ月経った現時点で4作目が完成しました。さすがに始めたばかりのころに比べると、レジン素地の下処理や基本組立ては大分手慣れて来た感じです。私なりに学習したことは「塗装を始める前にとにかくしっかり組み立てる」ということ。大きなパーツ同士の軸打ちと小部品のすり合わせを塗装前に完璧に済ませます。そして再び各パーツに分解して塗装を始める。どうもそれが正しい作り方の様です。今回のキットはまっつく先生のオリジナルブランド:MK2 から JKSPM-12S を選択。全てのパーツは人体と服の境界、あるいは服と服の境界で分割されているので継目を消す必要が有りません。それが飛行機模型との決定的な差かと思います。

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JKSMP-12Sはスーパーマーケットで働く女子高生を活写したもの。ポーズに動きがあり、傑作との呼び声も高い。

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上写真右2枚は塗装前に一度組立てた状態。まだ塗装は全くしていませんが、レジンの表面処理とパーツ間の軸打ち、およびすり合わせが完了しています。

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塗装に入ります。素肌の表現は過去の3作例と同様に、サフ掛けて血管描いて肌色を薄く吹いてからエナメルの赤で斑点を点描。今回はこの技法の限界を見極めようと思って点描の精細度をMAXにして見ました。結果は・・うぅ〜ん・・私が目指しているのはこれじゃないです。目標は健康的でリアルな素肌を表現すること。この技法は確かにリアルだけれど、リアルさの方向性が違っています。ドボン?いや、これはこれで完成させてこの技法の見本にしようと思います。次からは別の塗装法を考えないとなぁ・・。

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次に服の塗装。服はそこそこ手間は掛かりますが、素肌に比べればはるかに簡単です。基本色を塗った上(写真左)にシャドウとハイライトを乗せて実感を高めて行く(写真右)という工程は素肌と同じですが、素肌はさらに透明感を出すため下層を適度に残さねばなりません。対して服は下層を残さなくて良いので気が楽です。あ、いや、これで極めたなんて言っている訳では全然ないです。素肌も服も全く駆け出しの修行中。

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そしてフィギュアの命:顔を塗ります。サフ→白→肌色とラッカーで下地を作り、それを白目と歯の色にします。続いて油彩で肌のグラディエーションを塗り込み、1週間寝かせて十分乾いたら最後はエナメルで目など細部を描いて出来上がり。1/12フィギュアの顔を塗るのはこれで5回目と6回目です(2ヘッド)。まだまだ修行中ですが毎回少しずつ何かが掴めた様な気がしています。今回は今までで一番「生きてる」っぽく塗れました。ただカワイイだけではなくて、口の端からヨダレが垂れて来そうな生々しさがアニメ調のフィギュアと違う所です。
 
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個別に塗装したパーツを再び組み立てて完成です。キットのパーツ割りが優れているお陰で完成後でもヘッドの付け替えが容易。従ってどちらのヘッドにしようか迷うことは有りません。両手でかごを持ち、半歩踏み出した姿は今にも動き出しそう。そんな原型の素晴らしさを損なわずに塗れたでしょうか?

 

 1/12 JKフィギュア ビネット「バケツ倒したやつ ちょっと来い」 (2019/11/24)

 フィギュアは生きている人間の模型ですから、顔には表情があり、姿にはポーズがあって、写真の様にある瞬間を切り取る要素があります。従ってフィギュア単品で飾るのも良いですが、私はビネットにするとより引き立つ・・と考えています。ハセガワJKメイト#03 は右手を顔近くに上げ、左手を腰に当てていて、いかにも何か言いたそうな雰囲気でした。そこでモップを持たせ、掃除中の教室で勇ましいポーズを取っているビネットに仕立てました。作品名は「バケツ倒したやつちょっと来い」です。
 
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今時の高校で教室の掃除を生徒がやるかどうか分かりませんが、私が高校のころは良くやってました。このビネットは掃除中の教室で、後ろを通った誰かがバケツに足を引っ掛けて倒してしまった・・という設定です。モップを肩に掛け、腰に手を置いて仁王立ちしている姿がカッコイイでしょ? 日常風景の中に一瞬現れたSFファンタジーの女性戦士をイメージして作りました。
 

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この作品にも背景設定があります。背景を考えるのが楽しみになって来ました。
ニックネ-ムは「サリ-」(本名は さゆり だが友だちからは サリ- と呼ばれている)。
令和女子高等学校2年生。
竹を割ったような性格で周囲からは生徒会長に推す声が多いが本人はその気なし。

それでは最後にサービスショットをどうぞ。サービスショットはカメラの固定とライティングの設定が難しくてなかなか良い写真が撮れません。今回も100枚以上撮って使えたのは下の2枚だけ。実物を観ていただくのが一番良いのだけれど、こういう作品を持って行ける展示会ってあまり無いかも知れません。

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 1/12 レジンフィギュア 3作目 JK Mate Series #03 (2019/11/17)

 つい最近フィギュアを作り始めた私がリアルフィギュアの歴史を語るなどおこがましい限りですが、私の感覚ではリアルフィギュアは出現してからしばらくの間は一部のマニアのものだったと思います。それが今 (2019年・記) では模型の1ジャンルとして認知され、一般の模型店にもキットが並ぶ様になったのは、模型メーカー「ハセガワ」のリアルフィギュアシリーズが大きく貢献しているのは間違いないでしょう。今回はそんなハセガワブランドから JK Mate Series #03 を作ったのでご紹介します。

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このキットが発売されたのは2019年の6月です。興味深いことに箱絵に描かれた学校の銘板に「令和女子高等学校」とあります。令和改元が5月でキット発売が6月だから当然狙ってやったんでしょうが、こういう所にメーカーのやる気を感じます。そう言えばハセガワは1/12フィギュア用アクセサリーを精力的にリリースしていて、新市場開拓の気概が感じられ、頼もしい限りです。さて、このキット、中身はとても良い出来で文句ありません。原型はJKフィギュアと言ったらこの人、トップスカルプター まっつく先生。全部で8個という少ないパーツ数で今時のカワイイ女子高生をこれだけリアルに再現しているのは流石です。

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ではまず足から塗って行きましょう。サフ→白と吹いて下地を作ってから青系のエナメルで表在静脈を描いて乾燥後ラッカーの肌色を薄く吹きます。さらにエナメルの赤で血管の間を埋める様に斑点模様を描きます。この時血管の上に斑点が乗らない様にするのがポイント。後々この斑点が肌のキメになるのでできるだけ小さい点を多数打ちたいのですが、私の腕では上写真中央が限界。 斑点を描いた上からもう一度ラッカーの肌色を吹きます。続いてタミヤのウェザリングマスターGとH合計6色を駆使して肌のトーンを作ります。斑点と血管がわずかに残る程度にウェザリングマスターを乗せたら半光沢クリアーでTOPコートして肌は完成。最後にソックスと靴を塗ります。ソックスは思い切り艶消し、靴は艶有りにして質感を強調しました。

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続いて顔です。今回は目を先に描いてマスキングし、それから肌色を乗せる手順でやってみました。この方が目の透明感を出し易いとも言われていますが、私程度の未熟な技量ではあまり顕著な効果は見られませんでした。肌色は油絵具を使用。油絵具は顔の肌色の微妙なグラディエーションを作るのに持って来いです。油絵具の乾燥後にクリアーを吹いてテカテカにしてから、眉毛、まつ毛、鼻の穴、耳、くちびるを描き、最後に半光沢クリアーでトップコートして艶を整えました。

ここまで順調だったのですが、最後に顔と前髪を本体に接着した際、髪パーツ間にすき間と段差ができました。ここは仮組み時にはさほど気にならなかったのに本組立てでは修正必須なまでに悪化していたんです。これは各パーツの塗装時に接合面(パーツの裏)にも塗料を乗せてしまったため浮きが出たものと判明。すき間にパテ盛りし、段差は削って形を整えてから塗り直し、何とか上写真右端の状態に修正しました。

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本体を塗り上げてTOPコートを掛けたら、手足を取付けて完成です。出来上がってみると流石まっつく先生の原型だけあって良い姿ですね。特に上写真右はキット箱絵と同じアングルのショットですが完全一致と言って良いほどの再現度。やはり3Dデータ由来のキットはきちんとしていて気持ちが良いです。これで私の1/12レジンフィギュアの作例は3作目・・まだまだ駆け出しですが何となく自分の制作方法が固まって来た感じです。


 1/12 JKフィギュア ビネット「水たまり」 (2019/10/20)

 この7月に完成した我が人生初の本格的レジンフィギュア「女子高生セーラー冬服」は思った以上に上手くできました。ただしキットには付属品が無くて、本体のみだとちょっと寂しい感じだったんです。特に手のポーズがいかにも何か持っていそうなのと脚が歩行状態なので、モノを持たせベースに立たせてビネット化することにしました。何を持たせるかしばらく迷ったけれど無難な線で傘に決定。小雨の降る遊歩道を徒歩で帰宅中という設定の日常描写ビネットに仕上げました。作品名は「水たまり」です。

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ここまで作ると愛着が湧いたので背景設定を考えました。
ニックネームは「ミサ」(本名は美咲(みさき)だが友だちからはミサと呼ばれている)。
令和女子高等学校3年生。
部活は随分前にやめてしまって今は帰宅部。最近「刀剣乱舞」に嵌まっている。

あと、紫陽花が咲くころってもう夏服なんだケド・・この紫陽花は「早咲き紫陽花」と言って通常の紫陽花より草丈が低く、4月下旬から咲き出す ← ウソです。

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一応、制作記的なことを書いておきます。傘とカバンはネット通販で入手しました。紫陽花は和巧というメーカーの紙模型です。地面はミラーシートを正方形に切り出し、水たまり部分をマスキング、その上に石粉粘土を乗せ、指で薄く延ばしてから乾かないうちに爪楊枝でタイルの溝を掘って石畳を作っています。石畳の塗装はグレーのラッカーを塗った上に油彩の白でグラディエーションをつけました。

最後にボーナスショットを少しだけ載せておきます。この深い角度で写真を撮るのは難しいですね。頭の先から水面に写り込んだ像まで全てにピントを合わせるのは大変でした。つたない写真ですが、お目に留まれば幸いです。

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 1/12 レジンフィギュア 2作目 JKJP-12S (2019/9/15)

 7月に完成した我が人生初の本格的レジンフィギュア「女子高生セーラー冬服」は思った以上に上手くできました。まあ何回も塗り直したのだけれど、全てが初体験の中でこれだけ自己満足できたのはビギナーズラックが有ったんだと思います。これで「もっとフィギュアを掘り下げて見よう」という気持ちになりました。上手くできたと言っても所詮は初心者の凡作で、ネットでお見受けする諸先輩方の超絶作品には足元にも及びませんからね。と言う訳で2作目に挑戦です。キットはハセガワのJKメイトシリーズで有名な まっつく先生 のオリジナルブランド MK2 から JKJP-12S をチョイスしました。このキットはジャンパースカートの制服姿も初々しい入学したての女子高生を3D化したもので、服パーツが着脱でき、かつ2種類のヘッドが入っていて色々楽しめます。

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MK2のキットはキャストオフ(服着脱)およびヘッド2種類がほぼ標準仕様になっていて、色々な組合せが楽しめるお得な内容です。

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早速組立てます。本体は素肌と衣服の境界でパーツ割りされているため、接合部を消す必要が無くスラスラ進みました。しかし、制服で失敗しました。制服パーツは前後分割ですが、パーツ間にできる僅かなすき間を閉じようとして輪ゴムで縛って熱湯に漬けたところ、スカートの裾がしぼんでしまいました。中空部分に輪ゴムを巻いて加熱したら当然しぼむ訳で、初心者の初歩的なミスと言えるでしょう。仕方がないのでスカートの裾を切断し、制服から私服のワンピースに改造することにしました。せっかくの素晴らしい造形を台無しにして組立て終了です。

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塗装に入ります。今回は飛行機模型でよくやる下地シャドーの要領で、表皮の下の状態を描いてから肌色を吹いてみました。結果は・・手間が掛かる割には効果は今一な感じですね。折角描いた血管や肌のキメがほとんど見えません。この辺は引き続き研究を続けます。顔の仕上げは今回から油絵具を使用。油絵具は乾燥が遅いのでじっくりグラディエーションを付けられるのが良いところ。反面乾燥待ち時間が長く、工期は長引きます。

ところでヘッド2種の識別が、Aヘッド/Bヘッド では味気ないので、Aヘッドを「アリス」、Bヘッドを「ビッキー」と呼ぶことにしました。おさげ髪がアリス、ショートヘアがビッキーです。それではそれぞれの完成写真をご覧ください。

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まずはアリスの着衣1枚、水着2枚です。アリスは写真映りの良い子で、どのアングルから撮っても安定して可愛く撮れました。

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続いてビッキーの水着2枚と着衣1枚です。ビッキーも可愛いのだけれど、アリスに比べると撮影アングルを選びますね。少し下を向いている関係で上写真右端の様に、ローアングルからあおった方が良い様です。 
 

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最後に手とおなかのアップを1枚。静脈とおへその感じがまずまず表現できたでしょうか。でもまだまだ本物と見間違えるレベルには程遠いですね。どうして本物に見えないのか、どうしたら本物に近付けるのか、もっともっと修行しないといけません。


 1/12 レジンフィギュア 初挑戦 (2019/7/21)

 前回の「ピンポン玉アート」で全く自己流ではありますが、人間の肌の塗装表現に一定の手応えを得ました。そこでいよいよ本丸のレジンフィギュアに挑戦して見ます。選んだのは ケーズモデリング 1/12 女子高生セーラー冬服 というキットです。

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ネット通販で購入して品物が届き、パーツをチェックしてすぐにそのクオリティーの高さに驚きました。上写真左がパーツ状態、右がそれを仮組みしたものです。頭と胴、四肢のバランスにデフォルメが無く、実際の人体が再現されています。測って見ると7等身でスタイルが良過ぎる点は否めないけれど、実在する人類の範囲を超えていないので、一部のアニメ系フィギュアの様な違和感は有りません。これをどこまでリアルに塗れるか、とにかくやって見ます。

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1回目:失敗、2回目:また失敗、3回目:やっぱり失敗・・レジンの良いところは塗りが気に入らなければシンナーにトプンと漬けて洗い落し、また最初からやり直せるところです。そしてもう数えるのをやめた位のトライで、ようやく納得できる結果が出ました。人間の肌って難しいですね。日ごろ見慣れているだけに、少しでも変だと自然な肌に見えないんだと思います。素肌部分に比べればソックスや靴の塗装は実に簡単でした。
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着工から約2ヶ月で完成。出来栄えは・・ネットで見掛ける超絶作品に比べれば取るに足らない初心者の凡作だけれど、一応自分としては満足です。ただ技術的な課題が沢山残ったので、次回はこうやって見たい という改善案件をしっかりメモしておきました。それでは下画像2枚、完成写真をご覧ください。

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上下分離していますが着脱式なのでこれで完成です。上下を組むと全高140mm。1/12だから身長168cmになる計算で、女の子にしてはノッポさんですね。これを他の模型と並べて見ると、ミリタリー系のプラモで親しんで来た1/32や1/35のフィギュアに比べれば相当大きいですが、それでも140mmというサイズは1/72単発大戦機の胴体程度のボリューム感しか有りません。逆にこの位の大きさがないと私の技能では細部の塗装が追い着かないです。一度大スケールの模型を作ってしまうともう小スケールには戻れないって良く聞くけれど、私の場合、1/35フィギュアは細部が塗り切れずもうムリ、1/20も怪しい・・と言うことでフィギュア部門での私の標準スケールは1/12になりそうです。


 ピンポン玉アート (2019/2/24)

 前回、女子高生フィギュアに挑戦してあえなく失敗してから5年経ちました。この5年の間に世の中かなりフィギュアが流行して来て、最近では日本プラモ界の雄たる Hasegawa から女子高生のレジン製リアルフィギュアがシリーズで発売されるまでになりました。模型界では長い間、フィギュアは戦車や飛行機の飾り的な存在だったけれど、アニメ系萌えフィギュアを経ていよいよ正当な大スケールリアルフィギュアが1つのジャンルとして固まりつつある様です。

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私の模型作りのメインフィールドは飛行機だけど、フィギュアを作ったことによって飛行機模型がより良く出来ることがあります。前回は失敗とは言え女子高生フィギュアを作ったおかげでデカール貼りを失敗して長年放置していた1/72La-5のドラゴンマウスがスラスラ描けました。最近では画像右端のハートにライオンのマーク(1/72LaGG-3)のデカールが破れてしまって手描きしたところ、これが予想以上に上手く描けたので、「ライオンの顔が描けたなら人間の顔も描けるのでは?」と思ったんです。

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でも、全く自己流でやるとまた前回の女子高生フィギュアの様に失敗するので、ネットで調べて上画像の本2冊を買って読みました。一通り読み終えて、「よし、練習だ!」と思い立ち、ピンポン玉に女性の顔を描いて見ることにしたんです。それではちょっと恥ずかしいけれど、塗り上がったピンポン玉アート3作をご覧ください。

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左から順に長女、次女、三女です。これは出来上がった順です。本は読んだものの、塗りを実践したのは初めてだったので試行錯誤の連続でした。何度も失敗してはやり直し、長女で学んだことを次女に活かし、さらに三女で改良しています。でも必ずしも三女が一番出来が良いとは限らないから不思議です。スケールは次女が1/6、三女が1/5位、長女はその中間です。これで1/6位までならこの習作程度の人の顔は描ける様になりました。
 
 
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この習作3点で特に上手く行った部分をピックアップしておきます。上画像左から、長女の瞳、次女の唇、三女の眉毛です。瞳は虹彩っぽく塗る。唇は濃淡で立体感を出す。眉毛は1本1本の太さを揃えて本当に生えている様に描く。まあ文に書いてしまえば簡単ですが、これがいつでも安定して出来るようになることが肝心ですね。 
 

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 女子高生フィギュアに挑戦 ・ その2 (2014/4/1)

 何とか完成させました。出来栄えは・・元のジャンクフィギュアの状態からは若干改善されたものの、リアリティーが有りません。特に肌色がベタでこれじゃあマネキン人形です。一生懸命作ってこれが精一杯ですから、やっぱりフィギュアって難しい。

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今回の経験から感じたことは、まず工作については飛行機模型もフィギュアも大して変わらない技能で行けそうです。問題は塗装。フィギュアの塗装は「塗る」ではなくて「描く」に近いと思います。キットを3Dのキャンパスとしてそこに肖像画を描くことができなければ、リアルなフィギュアを作ることは難しいのではないでしょうか。


 女子高生フィギュアに挑戦 ・ その1 (2013/11/24)
 
 初めて作った1/35フィギュアがことごとくオバサン顔になってしまったことに納得できず、女子高生フィギュアを作り始めました。素材は下の子(娘)の古いオモチャ箱の中に転がっていた正体不明のジャンクフィギュア(↓)。

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スケールはおよそ1/24位です。 
 
 
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まず元の塗装落しから始めて、パーティングラインを消し、短すぎるスカート丈をエポキシパテで延長。校則違反にならないレベルまで裾を下げました。私見ですが昨今の女子高生のスカート丈は短か過ぎます。適度な長さがないとバランスが取れず見苦しいですよね。目指しているのは「萌え系」ではなくて、日本の正しい女子高生をリアリティーのあるフィギュアで再現することです。フィギュア初心者にしてはいきなり大それたことをやっていますが、今まで飛行機模型作りで培って来た工作技術がどこまで通用するのか、やれるところまでやって見るつもりです。


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 初めて作った1/35フギュア (2013/9/15)

 1/35のフィギュアを初めて作りました。キットはICMの「Soviet Military Servicewomen」。洗濯物のパーツが入っていることで、発売当初は一部マニアの間で話題になったキットです。

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発売当時は予約しないと買えないほどの人気でした。

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私はこれを飛行機のジオラマに配置する目的で作りました。今まで1/72のフィギュアは数体作りましたが、1/35は初めて。やって見ると奥が深くて難しいですね。ショックだったのは3体塗って3体全て「オバサン顔」になってしまったことです。箱絵と比べて10才は年上に見えます。


 コーナー立ち上げました。(日付不明)

 このコーナーが一番人気が出そうな悪感。過激な画像はUPしませんので、あまり期待なさいませんように(笑)。

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