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暗雲立ち込める空、夜陰にまぎれ、あるいは払暁か、母機に曳航されて戦場へ向かう侵攻グライダ- A-7。雲上から照らす月明かりで雲間に見え隠れする僚機の姿は、鬼気迫る緊迫感を醸し出しています。第二次世界大戦中のソ連では落下傘による空挺部隊とは別に、前線直後方への補給などに侵攻グライダーが多用されました。できるだけ敵に気付かれずに兵力を地上に降ろすため、作戦は主に深夜から未明にかけて実行されたと思われます。このBOXア-トはそんな実戦の一場面を巧みに切り取った1枚で、A-7の中で拳を握り締め、息を殺している兵員の心臓の音が聞こえて来る様な、静かで怖い絵に仕上がっています。
キットメ-カ-は AER MOLDOVA。聞きなれないメ-カ-ですが、モルドバ共和国の(恐らく唯一の)プラモデルキットメ-カ-です。通し番号は72026だからけっこう色々な機種が出ているのかと思ったけれど、1/72AFVシリ-ズと共通の通し番号らしくて、空を飛ぶものはこのA-7ともうひとつ同類のグライダ-のG-11ぐらいしか見たことがありません。問題の中身はグレ-のプラ素材で成形されたインジェクションキットで、ごく普通の感じです。グライダ-なのでパネルラインはほとんどありませんが、所々あるドアや動翼のラインはきちんと凹だし、主翼や方向舵の布張表現も良い感じで好感が持てます。機体形状については実機の詳しい資料が手元にないので明言できませんが良い雰囲気出てます。同機の写真はネットでもほとんど見掛けないので、あまり深く考えずに素直に作れば良いんだと思います。
部品点数 51
デカ-ルは赤星が白ふち付きで6個(1機分)とふちなしで6個、それに黄色の7番がセットされています。取説によると黄色の7番が付く機体の赤星はふちなしです。 |
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