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BOXア-トは海岸線の上空1000m辺りを水平飛行中のBe-10ですが、絵の成り立ちは明らかに合成と思われます。まず背景の海は写真で、主役のBe-10はキットの完成品の写真もしくはCGと思われます。この、背景写真に機体画像を貼り付けるという手法はAmodelの旧製品で一時多用されていました。それがこの新キット(2016年11月発売)でも踏襲されているのはある意味驚きです。構図は機体右舷上方から俯瞰する視点で、同機の特徴あるエンジン配置や翼の平面形などを的確に描写している反面、平凡なアングルで迫力に欠け、物語り性などもありません。プラモデルの箱絵というものはもっと見る者をワクワクさせて購買意欲を高める必要があるわけで、そういう面からはこのBOXア-トはあまり優秀な出来とは言えません。
ベリエフ設計局はソ連飛行艇の王国です。名機Be-6は古くはBEV、21世紀になってからはTrumpeter からキットが出ました。その後継機のBe-12はMODELSVITがキット化しています。その両機に挟まれたBe-10は少数しか生産されなかった言わば失敗機で、まず1/72のインジェクションキットは出て来ないだろうと思っていたところ、老舗のAmodelがキット化してくれました。こういう穴を埋めてくれるのがAmodelの良いところです。キット内容は同社の標準的な出来で、大型機に属する同機も比較的小柄なランナ-に分けて成形されているため、胴体9分割と分割数は多いです。筋彫りは同社伝統の凹ですがやや浅いので、必要に応じて増し彫りしましょう。組立て面では主翼の付け根にガイドがないので一瞬ギョっとしますが、ここは2本の桁パ-ツが別にセットされているので、強度に問題は無さそうです。その他小部品や透明パ-ツなども良い出来で、作るのが楽しみな一品です。あと、Amodelにしては珍しく、アンテナ類を中心にエッチングパ-ツが付属しています。私個人的にはエッチングパ-ツはあまり好きではありませんが、ディティ-ルアップには有効なアイテムですね。
部品点数 151 (エッチングパ-ツ含まず) |
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デカ-ルは箱絵の機番15の他、胴体下面が白で要所に赤いアクセントが入る機番41の2種類から選べます。見た目大変しっかりしたデカ-ルなので恐らく問題ないでしょう。喫水線もデカ-ルでセットされていますが、ここは塗装の方が良いと思います。
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