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BOXア-トはアフタ-バ-ナ-を全開にして離陸して行くE-150。垂直尾翼の国籍マ-ク以外は何のマ-キングもなく、同機が実験目的の試作機であることが伺えます。絵の造りは機体表面がアナログチックな濃淡模様で覆われていることから、画家の手による肉筆画の様に見えます。しかし、このご時世(2015年)、プラモデルはCAD/CAM
システムによる3Dデ-タで作られており、そのデ-タを基にしたCGが簡単に作製できるのでCGベ-スの箱絵も多く見られます。改めてこのBOXア-トを見てみると、滑走路に映った機体の影が異様にリアルなことと、主脚カバ-にCGっぽさが微かに残っていることから、CGをベ-スに後から絵具を乗せて仕上げたものだと思います。この、CGに後加工して肉筆画に見せる
という技法は年々進歩していて、この絵はもうほとんど肉筆画に近いかも知れません。そうなるとベ-スのCGは単なる下書きと化すわけで、そういう箱絵の造り方も今後の方向性として定着しそうです。
キットはMOVELSVIT社の標準的な出来で、私の目で見る限り軽く合格ラインを越えた佳作といったところ。キットの評価要素をプロポ-ション、表面のディティ-ル、および小物の出来の3つに分けた場合、まずプロポ-ションは資料が少ない機体のためあまり断定的なことは言えないものの、パ-ツから漂ってくるオ-ラは上々で、十分納得させてくれます。次に表面のディティ-ルですが、これがやや物足りません。筋彫りは凹ですがやや浅く、抜きの関係でぼやけているところもあるので、適度に増し彫りしましょう。動翼部の筋彫り表現も控えめなので、塗装で境界を強調するなど工夫したいところです。小物は切れが良く、すっきりできています。数も多過ぎず少な過ぎず適量で好感が持てます。
部品点数 72
デカ-ルは箱絵の機体1種類のみ。国籍マ-クの他は全てコクピット内の計器類です。
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