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第一次世界大戦と第二次世界大戦の戦間期、飛行機の高速化に伴って複葉機の時代は去りつつありました。そんな中、複葉の運動性をどうしても捨て切れないグル-プが産み出したひとつの回答が、本機:IS-1複葉⇔単葉可変翼機です。もちろん量産はされなかったけれどエンジンを強化したIS-2まで作られたので、当時のソ連の航空開発の一角ではこの形式を相当本気で追及していたことが伺えます。BOXア-トはそんなIS-1の特徴を巧みに捉えた一作で、胴体側面から上翼下面に折り畳まれる下翼と、その下翼に引き込まれる主脚の関係が手に取る様に分かります。同機の複雑なメカを説明するにはこの構図が最適の様で、姉妹キットの IS-2の箱絵も同じ構図を踏襲しています。

このキットのメ-カ-通し番号は7246で、Amodelが最も Amodelらしかったころの一品と言えるでしょう。太めだが小ぶりのランナ-に多点ゲ-トで ビッシりと部品が取り付く構成は、まさに「これがAmodel だ」と言いたくなる同社の典型例ですね。金型設計者の情熱に成形技術がギリギリ追い着くかどうかというのもこのころの同社の特徴で、バリやヒケが散見されます。コンピュ-タによる熱解析がまだ普及していない時代に、バリや歪みを出さずに細かいパ-ツまで湯(溶けたプラスチック)を回し切るのは至難の業でしょう。湯温や型温, 射出速度/圧力, 冷却保持時間などなど、プラスチックの成形工程には多くの設定要素がありますが、簡易金型では設定範囲が制約されるでしょうから、あちらを立てればこちらが立たずというジレンマの中、良くこの程度のバリで大きな歪みもなく成形できたものだと感心します。細かいパ-ツの焼けや水平尾翼のウェルドを見れば、条件出しに苦労したことは明らかです。このパ-ツを成形した東ヨ-ロッパの工場労働者の方、遠い極東の島国で、あなたの仕事に感心した一人の人間がいたことをここにお伝えします。

部品点数 70

デカ-ルはこのキットの後に発売された同タイプ試作機のIS-2と共通になっています。この時点ですでにIS-2もキット化することが決まっていたということですね。 

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