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BOXア-トは紫色に染まる雲海の上空で空対空ミサイルを発射するMiG-25P、ソ連空軍機です。構図は右舷前方、機体のやや上から浅い角度で見下ろすアングルで、大柄なMiG-25の勇姿を的確に捉えています。主役の機体を箱の幅いっぱいに描いているのはプラモデルの箱絵の基本中の基本。背景はやや単調ですが、それとは対照的に機体のディティ-ルを細かく描き込んでいてバランスが取れています。飛行機は細長いので箱の幅いっぱいに描いても上下が空きますが、この絵の場合は下は雲海とミサイル、上は右上から差し込む陽光の放射状の広がりでカバ-しています。色彩的には彩度の低い機体に対し、紫色のグラディエ-ションという一風変わった背景とすることにより、主役の機体を上手く引き立てていますね。作画手法としては良く見るとスプレ-された絵の具の粒子が見えるので、エアブラシを多用して描いたものと思われます。
MiG-25はインパクトの強い機体なので、冷戦終結前から西側各国のプラモメ-カ-がぽつぽつキット化しており、1/72ではHasegawa製が早くから発売されていました。しかしそれらのキットはどうしても情報不足なので、細部が不正確であることに文句は言えません。しかし冷戦終結後は同機を運用していた東側諸国のプラモメ-カ-からキットが出始め、模型の正確さが飛躍的に向上しました。CONDORのこのキットはそんな製品の代表格です。パ-ツを見てまず驚くのは主脚収納部のディティ-ル。同機の巨大な主車輪がいったいどうやって収納されるのか長年不思議に思っていましたが、このキットを見て納得できました。一時が万事で機体形状を始め排気口、脚などの細部も十分信用するに足るオ-ラを放っています。それなのに部品点数は少な目で要領よくまとめられ、複雑な機体形状の割には組立てはそれほど難しくなさそうです。ただし、筋彫りは凹ですが浅く、特に機首パ-ツではほとんど消え掛けているので増し彫りすると良いでしょう。
部品点数 75
デカ-ルは箱絵のソ連機の他にもうひとつ、ウクライナ空軍機が選べます。印刷・発色とも素晴らしく、細かいコ-ションデ-タもセットされていて不満はありません。 |
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