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BOXア-トは勇躍飛行中のPe-2を右舷前方から間近に捉えた構図で、なかなか迫力のある一作に仕上がっています。二基あるエンジンが胴体の軸線に対して外側に開く様に描いてありますが、これは遠近法の定めによるもので、両エンジンと胴体の軸線を後方に延ばして行くと一点で交わるはずです。こういう双発機を手元に引き寄せた遠近法で描くのは相当難しくて、少しでもバランスが崩れると破綻してしまいます。この絵の作者は上手くまとめてはいるものの、左舷のエンジンがやや上を向いてしまったのと、キャノピ-側面が単調な曇りガラスになってしまった点などに苦労の跡が伺えます。色彩に関しては明暗のグラデ-ションで胴体の立体感を表現するなど、かなり手を入れてありますがそれを感じさせない清涼感があります。
このキットはZVEZDAのPe-2をITALERIブランドで販売したもので、箱の右下にきちんとZVEZDAのマ-クが印刷されています。パ-ツは大きな１枚のランナ-に整然と成形されており、精度が良く、合いも良さそうで好感が持てます。ただし筋彫りは凸。ZVEZDAの初期製品は凸モ-ルドのものが多いので、このキットもその一角と思われます。プラ質は硬過ぎず柔らか過ぎず、良い感じです。双発の爆撃機なので部品点数はそれなりに多いけれど、脚や爆弾架などの小物を充実させる一方、胴体や主翼などのメインパ-ツはいたずらな多分割を避けて手堅くまとめています。透明パ-ツは操縦席以外にも機首下面や後部銃座、胴体後半部など多くの場所に付きます。
部品点数 ８３
デカ-ルは２種類で、箱絵の機体の他にもうひとつ、立体的な影が付いている赤星と、機首に親衛隊のマ-クが入る機体が選べます。塗装はどちらもグリ-ンの２色迷彩。
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