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sh2_am72_BOXアート

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これはまた何とレトロ感漂う箱絵でしょうか。これは写真やCGなどのデジタル技術とは全く無縁な完全肉筆画で、今(2010年代)となっては貴重です。色にしても単色を広い面積に塗る様なことはなくて、微妙な中間色を少しずつ丁寧に重ねてあります。これはAmodel初期のBOXア-トに共通する特徴で、恐らくある一人の画家による一連の作品と思われます。中でもこのSh-2の箱絵は私の好きな1枚。機体全面薄茶色に塗られた翼上にはCCCPと大書きされていますが、これはキリル文字で「ソビエト社会主義共和国連邦」を表す略号です。赤い十字は文字通り赤十字なのか、あるいは救急車ならぬ救急飛行艇を表しているのか私には分かりませんが、いずれにせよ救助系の組織に属する機体であることは確かですね。右下の海上には潜水艦が浮上しているけれど、絵の視野外には今まさに沈没して行く貨物船と、そこから逃れた救命ボ-トなどが漂っているのかも知れません。

このキットの通し番号は7216だから、Amodelの1/72シリ-ズ第16番目の作品ですね。金型レイアウトは中央のスプ-ル(溶けたプラスチックが流れ込んで来る湯口)から放射状に延びたランナ-の外周にパ-ツが付くスタイルで、Amodelの初期作品に良く見られる構成になっています。古い&簡易金型ということでバリ多めかつ外形にキレがなく、ディティ-ルも甘いです。しかし個々のパ-ツからは「形状は正確ですよ」というオ-ラがほと走っていて、多少合いが悪かろうがディティ-ルが甘かろうが、そんなことは個々のモデラ-が手を入れれば良いだけのこと・・という気分になって来る。これが初期 Amodelキットの醍醐味なんです。このキットの場合は薙刀の様な胴体側面とモ-タ-ボ-トの様な胴体上面をピッタリ組み付けるのは大変だろうなぁと予感しつつも、上手く組めた時の喜びを空想してついニヤニヤしてしまう・・そんな不思議な魔力に溢れたキットです。私がこのキットを組むときは、初心に返って基本工作や修正工作を大いに楽しみたいと思っています。

部品点数 50

デカ-ルはさすがに古さを感じさせるものの結構大きな1枚が入っていて、赤星のソ連機が2
種、CCCPと大書きされたもの2種、そして青い逆卍が入るマ-キングが2種と、全部で6種類ものバリエ-ションが楽しめます。地味な機体なのでマ-キングにも馴染みがないかも知れませんが、実機が活躍した時代背景など調べれば、世界史の奥深さを感じることもできそうです。

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