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この箱絵はズバリCG(コンピュ-タグラフィック)です。後から加工して普通の絵に見せかけようとした痕跡は無く、背景の空(これもCGの可能性有り)にポンと置いただけ。ここまでいさぎ良いと逆にスッキリして好感が持てます。機体は細部まできちんと描画されているので、元になったデ-タは恐らくこのキットの金型の元にもなっている3Dデ-タそのものだと思います。光の当たり方や影のでき方に違和感がないのはコンピュ-タソフトの機能のおかげです。ここまで何でもコンピュ-タでできる様になってしまうと何だか味気ないですが、これも時代の流れなんでしょう。そのうち画家が手で描いたBOXア-トは限られた高級キットだけなんていう時代が来るかも知れません。
部品を眺めると、まず左右に分割された大きな胴体が目を引きます。この胴体、コックピット周辺だけ別パ-ツになっていますが、これは複座のSu-15UMとコンバ-ジョンになっているためです。次に主翼が付いたランナ-には機首のレド-ムも一緒に成形されていて、このランナ-を差し替えることでSu-15無印(このキット)と後期型のSu-15TM
/UMに分かれます。Su-15の場合、初期型と後期型の主な違いは主翼とレド-ムなので、差異のあるパ-ツを1枚のランナ-に集め、他は共通化して金型投資を最小にする戦略なのでしょう。つまりこのキットは最初から、無印,
TM, UMの各型をリリ-スする方針で計画的に作られたということです。企業がやることは徹底してます。
さて、肝心のキットの出来ですが、パ-ツで見る限りスッキリキッチリ出来上がっていて文句の付け様がありません。恐らく3D-CAD(コンピュ-タ上で立体構造を定義するソフト)で作ったデ-タをCAM(工作機械を制御するコンピュ-タソフト)に落とし込んでNC
M/C(コンピュ-タ制御式工作機械)で金型を作ったんだと思います。全く便利な世の中になったものですが、CAD/CAM とNCさえあれば誰でもできるのかと言うとそうではありません。まずは元になる3Dデ-タが言わば「原型」ですから、これの出来の良し悪しでキットの素性が決まります。さらに作り易さの面ではパ-ツ割りなどの工夫やノウハウの蓄積がものを言うので、CAD/CAM/NCの時代になってもメ-カ-によるキットの優劣は存在し続けるはずです。そう言う目でこのキットを見た評価はどうかと言うと、正直言って組んでみないと何とも分かりません。でも取説や箱の側面に描かれている図がしっかりしていて雰囲気が良いので、これは相当期待して良いと思います。
部品点数 100
デカ-ルは銀色のソ連空軍機が機首の番号違いで2種から選べます。箱絵の赤い機体はコ-ションデ-タ以外は国籍マ-クのみなのでこれも選択可能です。
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