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BOXア-トはハルシチョフニコフ加速装置（以下・加速装置）をふかして全速力で飛んで行くSu-5。機尾のノズルから勢いよく噴き出しているジェットの噴炎が加速装置の証しです。この機体はいったいプロペラ機なんでしょうか、それともジェット機なんでしょうか。箱絵はそんな加速装置装備機のミステリアスな魅力を存分に描き上げた１枚と言えるでしょう。まず構図ですが機体を斜め後方から捉え、長方形の箱の対角線いっぱいに主翼を嵌め込んでいます。このアングルは機体の全体形状を伝えると同時に主役とも言える加速装置のノズルを左手前の見やすい位置に置くことを意図したものです。背景は空だけですが決して手抜きではありません。右上に陽光を受けて輝く雲は神秘的な「高み」を感じさせ、Su-5はまるでその「高み」に挑むイカルスのごとく描かれていて、寓話性まで兼ね備えています。ミステリアスな本機にピッタリの箱絵と言えるでしょう。
このキットはバキュ-ムキットです。プラ板の平坦部とそこから盛り上がっているパ-ツの境界はけっこうシャ-プなので、きちんと切り出せれば精度の良い外形が得られそうです。筋彫りは凹ですが浅め。しかし適度な密度で入っているので、部品の段階で増し彫りしてぜひインジェクションキットに引けを取らないレベルまで持って行きたいところ。小物類はインジェクションパ-ツが用意されているので安心できます。キャノピ-はもちろんバキュ-ムですが、他のパ-ツと同じプラ基材にキャノピ-を押し出す基が作り付けられていて、この上に被さる形でキャノピ-が添付されています。この「基」があるおかげで、キャノピ-の切り出しに失敗しても自分で押し出しをやり直せます。
部品点数 バキュ-ム １２
インジェクション ２０
デカ-ルは同じ大きさの赤星が６個セットされていますが激しく黄ばんでいてちょっと使えそうに見えません。実機は１機作られただけの試作機で国籍マ-ク以外のマ-キングはありませんから、ストックから適当な赤星を探して貼るのが正解でしょう。
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