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MAQUETTE BOXアート

KP BOXアート

COOPERATIVA BOXアート






COOPERATIVA版パッケージ
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私、Su-9という飛行機に格別の思い入れがありまして、見かけると買っちゃいます。最初に買ったのはマケット, 次がKP, 最後はク-ペラティバのも買いました。でも中身はみぃ〜んな同じだったんです。特にKPのは2005年に作ったSu-7が傑作キットだったので信用して2個も買ってしまいました。UNDA(膿んだ?)というメ-カ-からもキットが出ていますが、これも中身は同じです(オ-クションの写真で確認しました)。どうもこのUNDAが大もとのメ-カ-のようで、他社は全てUNDAのOEM生産らしいです。違うのは箱とデカ-ルだけ。
■ BOXア-ト
ではBOXア-トの鑑賞から始めましょう。最初に買ったマケットは3キット中一番大きな箱で、荒いけど鬼気迫るSu-9が描かれています。機体の輪郭線のブレがいかにも超音速で飛行中といった感じで迫力満点です。
次にKPはCGを思わせるすっきりした箱絵で新製品風に見えますが中身は同じです。KPオリジナルキットの旧箱と言えば非常に完成度の高いシックな名画で有名なのに、そんな旧箱のSu-9を見たことない時点でこのキットがOEMだと気付くべきでした。
最後にク-ペラティバの箱絵ですが、美しく輝く雲を背景に勇ましく上昇して行くSu-9の姿がとても丁寧に描きこまれていて、「このキットはいくらなんでもオリジナルだろう」と信じ込ませる力が有ります。そう信じて買いました。でも中身は同じ。くやしいけれどこの箱絵には拍手を送りたいと思います。
■ パ-ツ
さてそれではパ-ツを見てみましょう。まずプラ素材は目の覚めるようなコバルトブル-で、スケ-ルモデルにはちょっと馴染みません。ディティ-ルはプラモ創世記を思わせるラフな仕上がりで、世に言う地雷キットの仲間です。パ-ツ割りとランナ-構成はKP1/72Su-7BKLにかなり良く似ているので、恐らく大もとのUNDAがKPのSu-7を参考にして金型を作ったのでしょう。開閉2種類のキャノピ-がセットされている点もそっくりですが、全体にディティ-ルが甘く、KPのSu-7には遠く及びません。それでもプロポ-ションはそこそこ行けてるように見えたので士の字前まで組みましたが、主翼が厚すぎるのと、実感のないパネルラインに嫌気がさしてとうとうさじを投げました。下の写真がリタイア時の状況です。これでも相当手を入れたつもりなんですが、これ以上どうやってもまともな完成品にならないことが見えた時点で力尽きました。

■ デカ-ル・他
同一金型のOEM品でも箱や取説は各社独自に作製するわけで、デカ-ルも各社別々でした。どのデカ-ルも印刷/発色とも綺麗でフィルムの質も良さそうです。パ-ツが今一なのでデカ-ルでサ-ビスしてくれたのかも知れませんが、そういう良心があるなら元の金型を改修してほしいものです。

MAQUETTE版 デカール

KP版 デカール
さらにク-ペラティバ版は青くないプラ素材で成形されている上、エッチングパ-ツまで入っています。それでいて他社版とあまり値段が変わらないので、買うんだったらク-ペラティバ版がお勧めですが、まあ元のキットがキットですから、コレクタ-向けといったところでしょうか。
■ まとめ
あまりお勧めできないキットではありますが、長年に渡りほとんど唯一のSu-9キットとして頑張ってきた功績は認めます。2006年にAmodel から新金型がリリ-スされてようやく役目を終えましたが、それまでの間地雷だのくそだの悪口を言われて辛かったでしょう。本当にご苦労様でした。
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