TOPへ戻る TRUMPETER 1/72 Tu-16K-10
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BOXア-トは雲の様子からして、高度5000m〜8000mほどの中高空で、KSR-5とおぼしき長距離対艦ミサイルを発射するTu-16K-10、ソ連軍機です。絵の構図は機体左舷上方の離れた位置から俯瞰する形で、機体の側面形と平面形を半々に交えることにより、同機の形状を見事に描き出しました。特に同機の細長い胴体と優美な主翼、そして翼付け根に配されたエンジンポッドの位置関係が手に取る様に分かるので、この模型を完成させた時の様子が想像できて制作意欲が沸いて来ます。絵のタッチは機体の輪郭とパネルラインを細線でキッチリ描いた精密な画風です。遠くから俯瞰したアングルなのでそうそう派手なグラディエ-ションは付けられず、やや迫力に欠けますが、キットの完成想像図的な仕上がりになっていて、消費者に対して親切な箱絵だと思います。ちょっと残念なのは背景で、全体がモヤモヤとした雲に覆われ、何ともはっきりしません。例えば下方の一部に雲の切れ間があり、はるか下に海面が見えて船が大豆ほどの大きさで描かれていれば、画面に上下方向の広がりが加わって、さらに良い絵になったことでしょう。

このキットのメ-カ-であるTRUMPETERは、1/72では同じTu-16の型式違いやTu-95の各型をリリ-スしていて、大型機キットでは定評があります。このキットも開封して見ると感じの良い部品が沢山出て来て好感が持てます。まず目に付くのは胴体ですが、機首こそ別パ-ツになっているものの、機首直後から尾端まで一つながりに成形されていて良い形してます。この様に箱の長さ一杯の大きなパ-ツを一発で成形してあるのがTRUMPETERの良いところですね。主翼やエンジンポッドなど、その他の大きなパ-ツにも反りや歪みは全く見られず、精度良く組み上がりそうです。バリもほとんど有りません。筋彫りはもちろん凹。表面のディティ-ルはややあっさりしていますが、実機の表面だって滑らかで凹凸はないわけだから、1/72の模型としてはこれで十分でしょう。一方コクピット内部や脚周り、爆弾槽などは精密に再現されていて、密度感十分です。特筆すべきはエッチングパ-ツが豊富にセットされていて、コクピットやパネル開口部などがス-パ-ディティ-ル化されること。また機外装備の大型対艦ミサイルは箱絵のKSR-5が2基の他にK-10Sも1基セットされており、申し分ない内容です。
 
部品点数 266 (エッチングパ-ツ含まず)

デカ-ルは箱絵の機体のみ。無塗装銀の上に国籍マ-ク以外はわずかに番号と小さなマ-クが付くだけの簡素なマ-キングです。

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