SSG665 ウィスキーロングビン級

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KIT REVIEW

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PIT-ROAD 1/350 Whiskey Long-Bin Class 完成日 2020年 8月14日

ウィスキーロングビン級概要
ウィスキー級潜水艦(NATOコードネーム)は第二次世界大戦後の比較的早い時期に建造/運用されたソ連海軍の通常動力潜水艦です。1949年から1958年にかけて各型合計200隻以上建造され、多くは沿岸警備潜水艦として運用されました。当時は東西冷戦の軍拡競争がどんどん激しくなって行く時期でしたが、海上戦力ではソ連はアメリカに大きく差を付けられ、特にアメリカの空母機動部隊はソ連にとってこの上ない脅威でした。ソ連は長射程の巡航ミサイルでこれに対抗することに決し、各種巡航ミサイルを開発して海軍所属の航空機や水上艦艇に続々と配備して行きます。その流れは潜水艦にもおよび、当時主力だったウィスキー級に巡航ミサイルを搭載する改造が行われました。その試みはいくつかの試作型を経て最終的にこのウィスキーロングビン級にたどり着きます。船体上部にセイルと一体化したミサイル発射筒を4基搭載した姿は非常にSF的ですが運用成績は悪く、水の抵抗による速度低下と大きな航行音の発生に悩まされたと言われています。そのため建造数は7隻にとどまり、あまり大きな戦力にはなりませんでした。

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当時記

この作例が完成した2020年は私がサラリーマンを定年退職して3年目の年です。このころになると私の模型制作のメインはフィギュアに移っていて、現役時代にあれほど作っていた飛行機はさっぱり作らなくなり、定年後にせっかく始めた潜水艦も急速に熱が冷めていました。そんな中、このキットはフィギュアに憑りつかれる直前の2019年夏までに9割方完成して放置していたものを、「ここまで出来ていて成仏させないのは可哀そうだよな」と思い直し、2020年8月に集中作業して完成させました。これはレジンキットですが、着工ベースでは私の初めてのレジンキットです。しかしその後レジンフィギュアに嵌まったので完成ベースでは5作目(4作はフィギュア)となりました。

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キットについて
[PIT-ROAD 1/350 Whiskey-Long-Bin Class ] :このキットは PIT-ROAD の1/350レジン製潜水艦模型「コンバットサブシリーズ」の一角です。取説を見ると、原型/トーピドー・モデルス,販売/ピットロード と書かれているので、正確には トーピドー・モデルス の作品ということになります。私は不勉強で トーピドー・モデルスさんのことは良く知らないのですが、21世紀初頭(200X年代)にワンフェス等で艦船模型を中心に展開されていたディーラーさんの様です。当時はまだまだレジンキットは一般的でなくバリや気泡が当たり前だった中で、このキットは気泡は皆無、バリもほとんど有りませんでした。注目すべきは分割のない1体式の船体ながら、両側面と上部に精巧なベント孔が多数開いていて、どういう構造のシリコン型になっているのか素人の私には想像が付きません。そういう作り手のこだわりが感じられる製品で、志が高いというか、プロ意識がひしひしと伝わって来るキットです。

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制作記があります。よろしかったらぜひご覧下さい。 

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