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Il-40 初期試作型 | |
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Amodel 1/72 Il-40 初期試作型 | 完成日 2012年 1月22日 |
Il-40 実機について 第二次世界大戦中、最も活躍したソ連軍用機を1機種だけ挙げろと言われれば、Il-2シュトルモビクを挙げるのが常識でしょう。それだけ対地攻撃機 Il-2は成功を収めました。後継となる Il-10はレシプロ機としては高い性能を発揮したものの、ジェット時代の幕開けとともにたちまち旧式化します。そうなるとジェットのシュトルモビクを作りたくなるのは当然の流れで、1950年代の前半、イリュ-シン設計局はジェット版シュトルモビクの開発に心血を注ぎました。その初号機は1953年3月に進空、期待通りの飛行性能を発揮して順調に滑り出したかに見えたのもつかの間、機関砲の発射テストで問題が発生します。もうお気付きかと思いますが、機関砲とエンジン空気取り入れ口の配置がダメなんです。この位置関係では機関砲の発射ガスがドッとエンジンに流れ込んでエンストするのは一目瞭然。ソ連ではこの7年も前の1946年にMiG-9で同じ失敗をやってるんですが、どういう訳かそのときの教訓が Il-40 の開発に活かされることはありませんでした。 |
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当時記 この作例を作り始めたのは2011年5月の終わりごろです。前々作:La-176(SKARABEY),前作:MiG-17(BILEK/DRAGON)と作り終わって、さて次は何を作ろうかと未完山を見渡したところ、Amodel キットの比率が異様に高いことに気が付きました。数年前はそれほどでもなかったんですが、とにかく Amodel が次から次へと私の好みの機種をモデル化するので同社のキットは溜まる一方です。振り返ればこの時までに完成していた Amodel 品は3機と少なかったので、ここはひとつ Amodel に積極的に取り組むべきとの結論に到達。文字通り山になっている Amodel の未完山からこの Il-40 を選び出しました。選定理由はユニークな機体形状にそそられたのと、サイドエアインティークの機体はまだ1機も完成していなかったので、ここらでぜひ1機完成させたかったからです。着工から2ヶ月と少しで士の字になりましたが、姉妹キットの改良試作型の合流を待って2機同時に仕上げたため、着工から完成まで8ヶ月の長丁場でした。 |
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キットについて [Amodel 1/72 Il-40(初期試作型)] : このキットのメーカー製品番号は72158で、日本で出回り始めたのは2010年ごろだったと思います。このころになると Amodel のキットもだいぶ「普通」になって来て、組立て前のパーツを眺めただけでは一般メーカーの標準的な製品とあまり変わりません。決定的なのはランナーに「Master」と刻印されたタグが付いていること。箱は Amodel なのに中身は Master??と疑問に思いますが、ARTMODEL のYak-36にもこの Masterマークが付いているところを見ると、Master とは金型製造を担当している協力会社なのかも知れません。製品の企画や原型の準備、全体的監修を Amodel が掌握しているなら、金型だけ Master でも製品は Amodel と言えるでしょう。実際に組み立ててみると、部品構成,パーツ割り,筋彫りの感じなどが他の Amodel 製品と同質なので、「ああ、やっぱり Amodel だな。」と安心します。ところどころ合いが悪いという「伝統」もしっかり受け継いでいて、胴体の下半分と上半分の間、およびそれらと機首ブロック間にはパテが必要。あと、コンバージョンでもない垂直尾翼がわざわざ別パーツになっていて、これと胴体間の接合に手を焼くのも歯応えがあって満足できます。 |
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制作記があります。よろしかったらぜひご覧下さい。 |
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