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MPM 1/72 La-11 完成日 2018年 6月24日

La-11 実機について
La-11は第二次世界大戦初期から連綿と続いたラボーチキンレシプロ戦闘機シリーズのアンカーであり、かつソ連最後のレシプロ戦闘機です。初飛行は戦争が終わった2年後の1947年でした。内容はその前年に初飛行したLa-9の航続距離延伸型で、La-9との外観上の違いはオイルクーラーがコクピット下から機首下面に移されたことと、武装が機関砲4門から3門に減ったことです。これにより機内燃料タンクが増積され、翼端に付く増槽と合わせて2,200Kmの飛行が可能でした。航続距離を比べるとLa-9が1,700Km、La-7がわずか600Kmですから飛躍的な向上です。この顕著な差は技術の進歩とは別に機体の運用方法の違いという面もあります。例えばLa-7は局地戦闘機としての運用が主だったので、航続距離を犠牲にして飛行性能を上げていた訳です。La-11は戦略爆撃機の護衛戦闘機として開発されたため、意図的に長い航続距離を与えられていました。しかしその分、飛行性能はLa-9よりいくらか劣っていて、ソ連最後のレシプロ戦闘機ながら、ラボーチキンレシプロ戦闘機最高峰の座はLa-9に譲っています。

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当時記

この作例はMPMの同じキットを2個使って、La-9と共に2機同時に作ったものです。制作期間は2018年4月から6月の3ヶ月でした。この前年の2017年12月にそれまで勤めていた会社を定年退職した私は、これからいよいよ模型ライフを充実させようと考えて、初めてエアブラシを購入してこのLa-9/11から使い始めました。しかし、いかにせん初めてなもので思う様に使いこなせず、結局従来の筆によるウェザリングも併用しています。第二の人生が始まって自由時間が格段に増えたので、この作例ではエアブラシ以外にも色々新しいことに挑戦しました。例えば塗装では全面ライトグレーながら意図的にシャドーとハイライトを入れて単調にならない様に工夫したつもりです。今までの作例に比べれば少しは進歩したでしょうか。

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キットについて
[MPM 1/72 La-9/11] :La-11はLa-9の派生機であり、外観上の違いは僅かです。そのため模型ではコンバージョンが可能で、実際MPMのキットは1つのパッケージでLa-9か11のどちらかを選択して作る方式になっています。この手のコンバージョンキットでありがちな欠点として、両方の型の相違点の部分がどちらともとれる曖昧な形になっていることがあります。このキットでもそういう部分がありました。それは機首下面で、La-9では機首下面が主翼下面と一直線に繋がるのに対し、La-11ではそこにオイルクーラーがあるため膨らんでいます。キットの機首下面は主翼下面から中途半端に出っ張っていて、La-9にするためには出っ張りを削り、La-11にするには逆に盛り上げてやらなければなりません。作例ではプラ板とエポキシパテで2mmほど盛り上げています。その他La-9のページで書き切れなかった注意点として透明パーツについて書いておきます。キットの透明パーツはバキューム製で、キャノピーの他に後部胴体頂部の小窓と左翼前縁の着陸灯があります。キャノピーはそこそこ大きいのでバキュームでも何とかなりますが、他の2パーツは小さくて切り出すのも大変だし、たとえ切り出せても取り付けるのは困難です。作例ではこの2パーツは3mm厚の透明プラ板に置き換えました。

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制作記があります。よろしかったらぜひご覧ください。 


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