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ABИA CTEHД 1/72 La-150  完成日 2013年 8月13日

La-150 実機について
La-150はラボ-チキン設計局初の試作ジェット戦闘機です。初飛行は1946年9月で、その前年まで戦争が続いていたことを考えると、素晴らしいスピ-ドで開発された様に見えます。しかしライバルのMiG-9とYak-15はこの5ヶ月も前に初飛行を済ませていて、La-150は遅れて出て来た割には性能的にパッとせず、結局不採用に終わりました。この様にラボ-チキン設計局がジェット戦闘機の開発に出遅れた理由として、レシプロ戦闘機La-9/11の存在が考えられます。戦闘機の近代化で西側諸国に1歩も2歩も遅れをとっていたソ連としては、ジェット戦闘機の部隊配備が完了するまでのつなぎとして、当時西側のレシプロ戦闘機に一応互角レベルまで追い着いた、La-9/11の開発と配備に走らざるを得なかったのでしょう。それでもラボ-チキン設計局は一生懸命頑張って、それまで作って来たレシプロ戦闘機とは全く違う新設計のジェット機を作って見せたのだから立派なものです。もちろんエンジンはドイツのユモ004Aのコピ-だし、主翼や尾翼にドイツ末期のジェット戦闘機のフォルムが見て取れるけれど、ドイツ機にはない独特なオ-ラ(田舎臭いもっさりした感じ)をまとっているので、すでに立派なソ連機と言えるでしょう。

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当時記
このキットを入手したのは2012年の12月でした。バキュームキットですがラボーチキン初の試作ジェット機というマイナーさが私の心の吟線をかき鳴らし、胸がときめきました。モデラーは幾つになっても子供ですね。普通、私の手に落ちたキットはスキャンされて「私が出会ったキットたち」でさらし者にされた後、何年も未完山で過ごすのですが、このキットは例外的にわずか半年未完山で暮らしただけで2013年5月着工→8月完成。私にしては異例のハイペースで制作が進んだ理由は、「このキットを作りたい・この機体の模型の完成品をものにしたい」と言う純粋な情熱だったと思います。特にバキュームキットは手が掛かるので、この燃えたぎる情熱なしには到底完成させることはできなかったでしょう。久しぶりに夢中になれたので、このキットには感謝しています。

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キットについて
[ABИA CTEHД 1/72 La-150] :キットのパッケージと取説の表記は全てロシア語でメーカー名の読み方すら分かりません。一応、キリル語⇔英語・文字対応表に従って英語に変換すると、AVIA STEND となりますが、これを英語の辞書でさがしても何も出て来ません。そこで、ロシア語⇔英語の辞書変換を掛けると Avion Stand となり、これを和訳した結果、「飛行機スタンド」となりました。スタンドにはガソリンスタンドの様に「売り場」とか「配給所」的な意味合いもあるので、ムリに意訳すれば「飛行機模型配給公社」なんていうことになるんでしょうか。キットが製造された年代はパッケージにも取説にも書いてないので、旧ソ連時代の物かロシアになってからの物なのか分かりません。キットの出来はなにしろ初めてのバキュームなので平均レベルが分からず、断定的なことは言えないけれど、私程度のゆるキャラモデラーのバキューム初挑戦でここに掲げた写真程度には仕上がるので、けっこう上の部類かも知れません。この作例では脚柱とピトー管など小物を一部自作しましたが、タイヤ,脚庫カバーを含め、ほとんどはキットをそのまま組立ててあります。機体色、メインのグレーはクレオスの73番。デカールは他から持って来ました。

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制作記があります。よろしかったらぜひご覧下さい。


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