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La-176 | |
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SKARABEY 1/72 La-176 | 完成日 2011年 4月2日 |
La-176 実機について MiG-15の登場によって第一世代ジェット戦闘機の配備に一応の目途を付けたソ連は、次のステップとして音速を突破する機体の開発に進んで行きます。ラボーチキン設計局はいち早くこの動きに呼応し、1948年秋、試作戦闘機 La-176を送り出しました。La-176は葉巻型胴体に後退角付きの主翼を肩翼に配置していて、前作 La-15と良く似た構成ですが、機体の大きさは La-15より二周りほども拡大されています。機体規模が大きいのはより大出力のエンジンを収容するためと、将来の発展に備えたためではないでしょうか。主翼はTsAGI(航空力学研究所)で開発されたもので、後退角45度,境界層制御板3枚(片翼)となっています。テスト飛行は約半年間続けられ、まず急降下中に音速を突破、その後は水平飛行中にも音速を超えたとされ、ソ連で初めて超音速に達した機体となりました。しかし1949年1月、高速飛行中に突如空中分解して墜落(パイロットは殉職)する事故を起こし、それ以降の開発は中止されました。 |
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当時記 ソ連機モデラーである私は特に冷戦期をメインフィールドにしているので、第二次世界大戦終結からソ連邦崩壊までの機体がストライクゾーンとなります。この間のソ連機は「銀色のジェット機」が中心ですから、私の好みのド真ん中は「銀色のジェット機」なんです。しかし 2007年以降、どういう訳かプロペラ機の完成が相次ぎ、数年に渡って「銀色のジェット機」から遠ざかっていました。そんな中、2010年秋に Il-10 が完成すると急に「銀色のジェット機」が作りたくなり、未完山からこの La-176を引っ張り出しました。数ある在庫キットの中からなぜこいつを選んだのか自分でも良く分からずにいましたが、完成してみると「銀色のジェット機」という言葉がそのまま形になっているので思わず納得した次第です。 |
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キットについて [SKARABEY 1/72 La-176] : このキットは日本で言えば「昭和」のころのキットなので、近年の(21世紀の)近代的なキットと同じ土俵で比べることにあまり意味はありません。とにかく工作の自由度が高い(各部品はどこにでも/どうにでも付けられる)ので、作り手によって完成した姿は様々に変化すると思われます。パネルラインは凸でやや粗く、実機写真と比べると「?」(クエッションマーク)が付く所もありますから、腕に覚えのあるモデラーさんなら全て削り落として凹に引き直すという方もいらっしゃるでしょう。しかし私はそこまでの技量はないので、キットの凸モールドを活かしてそれなりに実感を高める工作にチャレンジしました。レトロなキットですので、細かい所は深追いせず、全体の雰囲気で勝負するのが良いと思います。 |
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制作記があります。よろしかったらぜひご覧下さい。 |
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