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Avis 1/72 La-200 with Korshun radar 完成日 2017年 12月28日

La-200 with Korshun radar 実機について
MiG-15の量産が進み、本格的なジェット戦闘機時代の幕が開いた1940年代の末期、ソ連におけるジェット戦闘機開発は2つの課題を抱えていました。ひとつは音速の突破、もうひとつはレーダー装備の全天候機の開発です。当時ソ連では航空機用のレーダーを必死で開発していたものの、MiG-15やMiG-17などの単発戦闘機に搭載できる小型レーダーでは十分な性能が得られずにいました。全天候機として満足できる性能を持つレーダーは当時、大きくて重かったのです。全天候機の実現が小型の単発機ではムリと見た軍は、大型レーダーを搭載した双発戦闘機の要求を出します。これにミコヤン・グレビッチ,スホーイおよびラボーチキンの各設計局が応じました。出て来た試作機はいずれも、2基のエンジンを胴体内に前後に配置したもので、前方のエンジンは胴体中央下部、後方エンジンは尾端に排気口を持った奇妙な機体でした。3つの設計局ともこの形式を選んだのは、あるいはこれが軍の要求だったのかも知れません。La-200はその試作機のうちのひとつです。機首上部にKorshunレーダーを搭載した型(本展示)と、空気取入れ口の中央にToriyレーダーを搭載した型がありましたが、両機ともレーダーに問題があった様で、その後は機首一杯に大直径のレーダーを搭載したLa-200Bへと発展して行きます。

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当時記

このキットを作ったのは2017年の後半で、6月4日に着工し、年内ぎりぎりの12月28日に完成しました。この年の12月13日に私は満60才となり、同日、それまで勤めていた会社を定年退職しました。従ってこの作例は在職中の最末期に作り始め、退職直後に完成したので、退職記念作例、もしくは還暦記念作例と言って良いと思います。La-200はこのキットと同じAvisからレーダー違いの姉妹機も出ていて、10月からはそちらの姉妹機も作り始め、12月28日に一応2機同時に完成しました。ところが姉妹機の方は主脚の長さが不足していてどうにも納得できず、後日修正することにしたので、12月28日に完成したのはこの La-200 with Korshun radar 1機のみとします。まあ何はともあれ、この1機を境に第二の人生がスタートした訳で、私の人生史に残る一作となりました。

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キットについて
[Avis 1/72 La-200 w/ Korsun radar] :私にとってAvisというメーカーとの出会いはこのキットが初めてだったので少し緊張しました。組み始めて見ると主脚庫やコクピットなどは板状のパーツを稜線で接着して箱状の立体に組んで行く仕様なので、ちょっとMODELSVITに近いかな・・という印象を受けました。恐らく簡易インジェクションと思われますが、個々のパーツは綺麗にできていて、パーツで眺めている限りでは素晴らしいキットに見えます。しかし、取付けガイドは無いに等しく、パーツ相互の位置決めは特段配慮されていないので、組立てには慎重な作業が要求されます。例えば空気取入れ口内部の仕切り板をきちんと組み込むのは恐らく小学生にはムリでしょう。さらに各翼の後縁は薄く仕上げるために上面パーツと一体成型されているので下面に接合線が残り、これの修正もまたある程度の経験が必要です。こういう特性を鑑みるとこのキットは低年齢の子供のおもちゃにはなり得ず、大人の趣味人向けの品と言えそうです。そういう素性ですので、きちんと完成すれば実機と瓜二つの見事なプロポーションが出現し、作った者を満足させてくれます。

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制作記があります。よろしかったらぜひご覧下さい。 


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