TOPへ戻る La-200 w/Korshun radar 制作記 BOXアート
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展示へ戻る Avis 1/72

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2017年からラボーチキン設計局の機体に的を絞って制作を始め、年の前半に Amodel の La-174TK を完成させました。後半は Avis の La-200 に着手。ちょっと苦労したけれど、その年の年末ぎりぎりに完成しました。

☆  ☆  ☆    胴体に組み込むパーツの工作    ☆  ☆  ☆

キットは簡易インジェクションと見られるものの、ランナーには切れの良い部品が整然と並んでいて制作意欲を掻き立ててくれます。まずはセオリー通りコクピットから取り掛かりますが、コクピット関連の部品だけで33個もあって手応えがあります。

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個々の部品はとても綺麗だけれど、だからと言ってそのまま組めるとは限りません。仮組みして見ると案の定、側壁パネルが厚過ぎて並列複座のシートが入りませんでした。いきなりの修正工作になりましたがこの程度は想定内です。上写真・左は修正が済んで個別塗装を済ませた状態で、この時点で組立ても進め、33個あった部品が13個にまとまっています。右はさらに組み進めて一応コクピットとして仮完成させたもの。床板をベースにして左右側壁と前後の隔壁でバスタブ状に組んで行く作業は難しかったです。このキット、個々の部品精度は良いのだけれど、それらを組み立てて立体に起こして行くのが結構難しいかも知れません。

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続いて前脚庫ですが、これはバスタブ型の1パーツなので組立ての手間はなく、普通に作るだけならバリ取りして塗装すれば終わります。しかし、内部がのっぺらぼうでそっけないため、プラ板を適当に切り出して貼り付け、模様を付けました。この模様は資料がある訳でもなくて、全くの想像によるでっち上げです。まあ、のっぺらぼうよりは少しはマシと言ったところです。 
 

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さらに主脚庫。ラボーチキンのジェット機は、私が知る限りでは全ての機体が胴体引込み式の主脚を採用しています。このキットでは4枚の板状パーツを箱組みして本立ての様な形を作り、それを胴体内部に取付けて脚庫を形成する仕様になっています。板状パーツの箱組みは神経を使うものの、それほど難しくはありませんでした。しかしこれも内部がのっぺらぼうで、そのままでは著しく実感に欠けるため、細く切ったプラ板を貼り付けました。これも全くのでっち上げです。大体がこんな脚庫じゃ車輪が収まらないのは明白ですが、まあ何もやらないよりは良いだろうと言う自己満足の世界です。

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次は排気ノズル。La-200 は双発なので排気ノズルが2本あります。エンジン配置は胴体内に前後に並ぶ変則的なもの。その変態ぶりが魅力なんですよね。ノズルには長短があり、取説によると短い方が前、長い方が後ろと指示されています。しかしこれが大間違いで、仮組みして見ると、どう組んで見ても長い方が前、短い方が後ろです。何だかこの取説は怪しげなので、鵜呑みにしないで良く確認しながら組んだ方が良さそうです。ここでの注意点はノズルが竹を割った様な形の2分割なので、内側の接合線を丁寧に消すこと。排気口内部は完成後も結構良く見えるので手を掛ける価値はあります。
 
 
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序盤のクライマックスは空気取入れ口内部構造体(以下:空内体)の組立て。この部分は複雑です。まず、空気取り入れ口は真円で、紡錘型のレドームが取り入れ口の上部から前方に突出する形で付いています。そのレドームの基部から2枚の整流板がハの字状に付き、これによって取り入れ口内部は左右と中央の3室に分かれます。そして左右のダクトからは後方のエンジンに、中央のダクトからは前方のエンジンに空気が送られる仕組みです。キットはその構造をそこそこ忠実に再現していて、3次元的な曲面を持つ整流板2枚+レドーム後方の天井板+機首+奥の隔壁で空内体を形成します。上写真・左は空内体を組み始める直前の段階。この時点ですでに機首のレドームと奥の隔壁のコーンの中には鉛玉を仕込んでいます。上写真・右は機首以外のパーツを組んだところですが、板状のパーツを稜線で接着して立体に起こすので作業は結構難しかったです。ここでレドーム後方の天井板の上部(天井裏)に空間ができるので、そこにも鉛玉を仕込みました。
 
 
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組み上がったダクトを機首と合体させます。合いはまずまずですが接合部がくっきり出るので瞬着と塗料で埋めました。上写真左、レドーム基部から整流板にかけて黒々とした太い線が見えますが、これが接合部を埋めた跡です。銀で上塗りしてもこの接合線はなかなか消えなくて、何回もペーパー掛けしては塗装を繰り返すことになりました。何度目かの銀の上塗りで上写真右のごとくようやく接合線が消え、これで空内体が完成しました。  
 
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上は胴体に組み込むパーツの集合写真です。左(機首側)から空内体、前脚庫、主脚庫、コクピット、前方エンジンノズル、後方エンジンノズルです。これらを胴体パーツに組み込むとかなりギッシリした感じになります。それぞれのパーツを正しい位置に取付け、かつ左右胴体をすき間なく接着すること・・それが次工程の山場です。

 

☆  ☆  ☆    胴体の工作    ☆  ☆  ☆

胴体に組み込むパーツができたらいよいよ胴体本体に取り掛かります。まずは胴体パーツの手入れから。

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このキットの筋彫りは凹ですがやや浅いため、増し彫りが必要です。そういう作業はパーツのうちに済ませた方が楽なので、はやる気持ちを抑えて胴体パーツを増し彫りしましょう。上の写真で所々グレーの塗料でタッチアップしているのはケガキ針が勢い余ってはみ出した部分です。この作業は胴体を組んだ後でもできないことはないけれど、やはり組む前の方がやり易いです。

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増し彫りが済んだら右舷胴体に集中して中身を取り付けて行きます。多少時間が掛かっても1パーツ取り付ける毎に左舷胴体を仮組みしてパーツが正しい位置で固まるまで待ちましょう。中身の中で特に取り付けに苦労するのは前脚庫です。このパーツは胴体側に取り付けガイドが無い上、円形断面の曲率が合っていないらしく、浮きが出てなかなか納得できる位置に落ち着いてくれません。ここは胴体接着後の修正が必須となります。 
 

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中身を全て取り付けたらいよいよ左右胴体を接着します。基本的に合いは良いのですが、中身がギッシリ入っているので強く締め付けないとすき間ができます。今回はセロテープ、輪ゴム、および洗濯ばさみでしっかり締め付けました。この状態でじっくり乾燥させます。

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接着が十分固まったら、要修正箇所がたくさんあるので早速作業に取り掛かります。まずは機首ですが、上写真・左端のごとく先端の円環と胴体の間に段差ができたので、瞬着と塗料で埋め、乾燥後ペーパーで均します。これを何度か繰り返し、試しに銀を塗って見て自分で納得できたところで修正は仮完了とします。(上写真・右端)

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続いて前脚庫。ここは胴体と脚庫パーツの反りが合わず、かなりのすき間ができました(上写真・左端)。この程度のすき間になると瞬着と塗料では埋め切れないのでエポキシパテを動員します。エポキシパテの良いところは固まる前にある程度形を整えられる点。今回も固まる前に爪楊枝を使って脚庫の壁と面一になる様に整えました。乾燥後、ペーパー掛けしてグレーで塗ると、上写真・右端のごとく、すき間修正完了です。
 
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修正工作はまだまだ続きます。次は胴体下面にある前部排気口。上写真・左端、魚雷発射管の様にえぐれている壁面にパーツの継ぎ目が見えているのが分かると思います。ここに例によって瞬着と塗料を流し込み、乾燥後ペーパー掛け。グレーの塗料を塗って見て継ぎ目が消えているのが確認できたら修正完了です。
 
 
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こうして脚庫や排気口に手を入れ、さらに左右胴体全体の接合線を消した後はコクピットに取り掛かります。こちらは計器板とシート後ろの隔壁で修正が必要。まず計器板はキットのパーツだとどうもすわりが悪いので、プラ板で自作しました。グレーで塗り、キット付属のデカールを貼ったのが上写真・右端です。  
 
 
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続いて後部隔壁。こちらは胴体との間にアーチ状のすき間ができています。ここは瞬着と塗料で埋めて乾燥後ペーパー掛けといういつもの作業で上写真・中央のごとく下地を整えます。仕上げとしてキャノピーの内側に収まる部分も含めてグレーで均一に塗り、乾燥後、シートと操縦桿を取付けてコクピットの工作が完了しました。  
 
 
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この段階でキャノピーを被せます。並列複座のコクピットを覆うキャノピーは幅広で、また後方視界を確保する涙滴型風防のため、全体にウミガメの甲羅の様です。フレームも何だか亀の甲羅を連想させますね。胴体との合いは良好ですが、どうしてもわずかなすき間はできるので、塗料で埋めて乾燥後慎重にペーパー掛けして接合部を整えました。 
 

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もうひとつ手入れが必要なのは垂直尾翼です。このキットの垂直尾翼の分割はちょっと変わっていて、右舷の垂直尾翼は胴体と一体ですが、左舷の垂直尾翼だけ別パーツになっているんです。見ると垂直尾翼の前縁と後縁が右舷パーツに一体成型されていて、左舷パーツは左舷胴体と右舷垂直尾翼で囲まれた凹部に嵌め込む仕様になっています。このパーツ割りの目的は垂直尾翼の前後縁を薄く仕上げたいためなんでしょうが、左舷パーツを接着した後の接合部の修正に苦労させられるので、私は普通の左右対称の分割の方が良かったと思います。普通の分割でも接着後に削れば前後縁を十分薄くできますから。


☆  ☆  ☆   翼の工作   ☆  ☆  ☆

翼は主翼、水平尾翼とも上下と左右の分割で、合計8パーツから4枚の翼を作ります。一見単純な工程に思えますが、これが結構難航しました。

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難航の原因はパーツ割りにあります。このキットでは主翼後縁が上面パーツに一体成型されていて、下面パーツは上面より幅狭です。これで翼後縁が薄く仕上がるのは良いけれど、上写真・右の赤矢印で示すごとく接合部に段差ができ、修正に苦労しました。これなら上下均等分割で、自分で翼後縁を薄くした方が楽です。

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水平尾翼は主翼以上に奇妙なパーツ割りです。翼端を薄くしたい一心からでしょうが、下面パーツは上面パーツの2/3ほどで、上写真のごとく上面パーツの一部に下面パーツを嵌め込む仕様です。これも接合部を消すのに相当な労力を注ぎました。出来上がった水平尾翼を見ると付け根部でもそれほど厚くないので、ここは上下一体の1枚ものにしてほしかったです。垂直尾翼の分割も左右不均等だったから、翼の変則分割はこのキットの特徴と言えるでしょう。それがこのキットの組立て難易度を上げていますが、考え様によっては誰が作っても同じに仕上がる優秀キットよりも、モデラーの個性で差が出るキットの方が味があると言えるかも知れません。


☆  ☆  ☆    士の字化工作    ☆  ☆  ☆

胴体と翼が個別に仕上がったら、いよいよそれらを合体させて士の字にします。

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上写真・左は胴体と翼4枚の記念撮影です。この状態からまずは主翼を胴体に接着して行きます。主翼と胴体間には若干の取付けガイドはあるものの、下反角が決まるほどのガイド性はありません。そこで接着剤が固まるまでの間、手近にある機材で翼端を支えて下反角が左右均等にかつ適切な角度になる様に保持します。(上写真・右)

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主翼と胴体の合いはそれほど酷くはないけれど、無修正で済むほど良くもありません。上写真・左は接着直後の状態で、写真では分かり難いですが部分的に若干のすき間と、わずかながら上下方向にも段差があります。ここに溶きパテとサーフェーサーを混ぜたものを塗り付け、乾燥後ペーパー掛けした状態が上写真・右です。一応、すき間と段差はなくなりましたが、後工程でサフを掛けた時アラが出るかも知れません。もしアラが出たらその時は再度修正します。

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続いて水平尾翼。これも主翼同様取付けガイドが甘いので、水平に取付けるのに一苦労します。作例では半分固まるまで手で押さえておいて、その後機首を下にして胴体を垂直に立て、水平尾翼の角度を後ろから見て微調整しながら固まるのを待ちました。乾燥後は主翼と同じ要領で付け根のすき間を修正して士の字化工作完了。


☆  ☆  ☆    小 物    ☆  ☆  ☆

士の字になったら小物を片付けるのは私が自分のスタイルとして守っている制作手順です。本体の塗装が済むと完成が見えて来ますが、そのときまだ小物が手付かずだと気持ちが萎えてしまうので、本体の塗装の前に必ず小物を仕上げる様にしています。

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このキットの小物はほとんどが脚です。脚以外はピトー管と小さなT字型のパーツがあるだけ。このT字型のものは電波高度計で、同時代のソ連機には大抵同じ物が付いています。ユニークなのは脚。特に主脚柱が独特な形状をしていて1つの部品にまとめられず、片側3個の部品を接着して組み立てる仕様になっています。それだけでも強度が心配なのに、タイヤが脚柱基部の真下から離れた位置に付くので、完成後に接地すると大きなモーメントが掛かって脚折れするのが目に見えています。ネットでこのキットの完成作例を調べて見ると、胴体下面から透明プラ棒を出して支えたり、脚柱基部の後ろに大きな回転止めブロックを追加したりと、やはり随分苦労しています。私はあれこれ考えた末、脚柱の途中から0.5mmステンレス線を出して回転防止のつっかえ棒にすることにしました。この辺は文章では説明し難いので、いずれ脚を胴体に取り付ける時に図で説明させていただきます。

 

☆  ☆  ☆    基本塗装    ☆  ☆  ☆

工程はいよいよ本格的な塗装に入ります。

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まずキャノピーや脚庫などをマスキングしました。中でも主脚庫は胴体下面に大きく開口していてマスキングテープでは十分にマスクできません。そこで今回は練り消しゴムを使って見ました。練り消しゴムは伸びが良く、弱い粘着性もあって脚庫などの凹部を埋めるのに適しています。

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続いて全体にサフを吹き付けて下地を整えます。銀塗装は何と言っても下地が命なので、慎重に吹き付けながらアラを探し、アラがあったら修正してまた吹き付ける・・という作業を3回繰り返してやっと「下地完」としました。

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下地の上に全面に銀を吹き付けます。使った塗料はクレオスの8番銀、昔ながらのオーソドックスな銀です。銀色はデリケートな色で、サフではOKでも銀を乗せると隠れていたアラが出て来ることもあって注意が必要です。今回もサフ段階では隠れていた左右胴体の接合線が銀吹き後に所々浮き出て来ました。これは後工程でパネル毎に銀のトーンを塗り分ける際に個別に対応することにします。


☆  ☆  ☆    仕上げ塗装    ☆  ☆  ☆

仕上げ塗装の第一段階はパネル毎の銀トーン塗り分けです。この作業には慣れているつもりでしたが、今回はつまずきました。そのつまずきとは、サフ掛け+全面銀吹付けまでは均一に仕上がっていた表面が、塗り分け塗装後に凸凹して来たことです。塗り分けは各パネルの周囲をマスキングしてトーンの違う銀を筆塗りするのですが、どうもその塗料にリターダを入れ過ぎた様で、全面銀と下地のサフまで流動化して、隠れていたプラ素地のアラが浮き出したみたいです。

右の写真はキャノピー後部の胴体上面ですが、プラ素地のアラが鮮明に出ているのが分かると思います。この状態でいくら銀塗装を重ねても下地のコンディションの違いがうっすらと表面に出るので解決になりません。ここは一度プラ素地が出るまで削り戻し、溶きパテを盛り直して平準化し、その上にリターダを入れていない銀を塗って何とか修正しました。

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銀塗料は隠蔽力が弱いので、とにかく下地を整えることが大事です。それは分かっていて今回もいつも通り下地を作ったつもりだったのですが、上に挙げたのと同様の修正があちこちに入ってもう大変でした。でも5日掛けてどうにか塗り分け作業完了。これで一応ラッカーでの塗装は終わり、この後はエナメルと油彩による仕上げ塗装に進みます。

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デカール貼って墨入れしてトップコートしました。上写真2枚はトップコート後にマスキングを剥がした状態です。キャノピーと脚庫のマスキングはまずまず上手く行っていて、事後修正も最小限で済みました。特に脚庫の練り消しゴムによるマスキングは今回初体験だったけれど、上手く行って良かったです。今後は凹部のマスキングは練り消しゴムを標準にしようと思います。


☆  ☆  ☆    完  成    ☆  ☆  ☆

最終工程である小物付けは色々と難航したのですが、何と言っても苦労したのは主脚の取付けとその補強です。下写真左はタイヤを付ける前の主脚柱ですが、胴体から斜めに出て来て尚且つ途中から水平に折れ曲がっていますね。このままでは脚が持ちません。その理屈を下右図にまとめました。

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まず、図1のごとく、タイヤが脚柱付け根(B)の真下にあれば問題ありません。しかし、La-200の主脚は図2aの様になっていて、付け根とタイヤが水平方向に離れているため、付け根(C)と節点(B)に回転モーメントが掛かります。実機ではC,B点の剛性が高いので問題ないのですが、この模型ではC,B点は接着点であり、回転モーメントが掛かると容易に折れます。そこで図2bに示した赤線部分に0.5mmステンレス線を追加して補強しました。要は回転止めのつっかえ棒です。これは実機には無い部品ですが、模型を正常に立たせるためには仕方ありません。

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その他にも前脚庫の扉の位置を左右間違えて付け直したり、ピトー管の接着に手こずったりして往生したけれど、心の中で「ネバーギブアップ!」と叫びながら作業を続け、遂に完成に漕ぎ着けました。結構苦労してモノにしたので、本人満足度は★4つです。

本人満足度 ★★★★



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