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DAKO 1/72 LaGG-3 type66 完成日 2019年 1月26日

LaGG-3 type66 実機について
第二次世界大戦前夜、戦闘機の近代化が遅れていたソ連では大急ぎで新型機の開発が行われ、大戦突入の直前にMiG-3、Yak-1、LaGG-3が相次いで量産に入りました。LaGG-3は三人の設計者:ラボーチキン、ゴルブノフ、グドコフが共同で開発したため、三人の頭文字をつないでLaGGと呼ばれます。いきなりLaGG-3から始まるのは訳がありまして、LaGG-1となるべき原型機が完成した後で軍の要求が変わったので、設計変更した機体をLaGG-3として量産に移したとのことです。従ってLaGG-1と呼ばれる機体は存在しません。LaGG-3が生産されていたのは大戦初期で、押し寄せて来るドイツ軍に対抗するためとにかく生産しなければならず、性能を向上させたくても生産ラインに影響が出る様な大規模な設計変更はできませんでした。そのため他の機体だったらアルファベットの添字で表される大きな型違いは無く、主に生産ロット単位で小規模な改修が行われるにとどまりました。この小改修による差を typeXX と表現します。type66はLaGG-3の最後の生産型で、1944年まで生産が続けられました。この作例は黒海艦隊航空隊所属で8機撃墜のエース、Y.シチーポフ中尉の LaGG-3 type66 です。

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当時記

2017年から2018年にかけて、私の中でラボーチキンがブームになっていた時期がありまして、レシプロ/ジェット取り混ぜ、ラボーチキンの機体を連作しました。当時すでにLa-5/7は過去作完成済のところ、2018年の前半にLa-9/11が完成したことによって、あとLaGG-3を作ればラボーチキンのレシプロ戦闘機は制覇(細かいサブタイプは除く)という状態になったんです。そのモチベーションを利用してすかさず制作したのがこの作例です。着工は2018年12月。翌2019年2月に横浜モデラーズ合同展示会がありまして、それに出展するべく気合を入れて制作し、私にしては超高速の実働6週間で完成させました。この作例でエアブラシによる色の境い目のぼかしを初めて体験したので、自分の模型史の中では一里塚的な一作です。エアブラシは思った以上に難しくてまだまだ道は険しいけれど、とにかくやらなければ始まらないですからね。何はともあれ手を動かすことが一番大事だとこの時再認識しました。

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キットについて
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DAKO 1/72 LaGG-3 type66] :1/72 LaGG-3のキットは古くはFROGがあり、他にも数社金型を起こしている様ですが、一般的にはこのDAKOと、TOKO/RODENの金型が双璧でしょう(2019年記)。DAKOのキットはTOKO/RODENより古い1996年に登場しています。作って見ての感想は、合いが良くすき間や段差ができ難い、コクピット内部パーツや脚などの小物が本体に気持ちよく収まる など、同年代に作られたロシア/東欧系キットと比べると大変作り易いと思いました。唯一ストレスを感じたのは主翼と胴体の嵌め合いで、翼上面パーツと胴体側フィレットが干渉してそのままでは取付けられません。詳しくは「制作記」をご参照いただきたいのですが、ここは相応の修正が必要です。しかしそれさえ乗り越えてしまえば後はスラスラと組み上がるので、私の感覚では国産キットに近い優秀な出来と見ました。(ただし、私は幼少期を除くと国産キットを作ったことがないのであくまで想像です) 出来上がって見るととても良い雰囲気で、私の様なユルいモデラーが見る限り、実機の再現度も十分かと思われます。あとデカールはトップコートを掛けても縮れず基本的に使えるのですが、私が使ったものは経時変化のためか糊が弱く剥がれ易かったのでマークセッター必須です。この作例でも一番肝心な赤いハートにライオンのマークのデカールが剥がれてしまい、急遽手描きで対応しました。

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制作記があります。よろしかったらぜひご覧ください。 


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