TOPへ戻る MiG-3 制作記 BOXアート
展示場へ戻る
展示へ戻る ITALERI 1/72

BOXアートの画像をクリックすると、「私が出会ったキットたち」の、それぞれのページへジャンプします。パーツ画像やデカールはそちらをご参照下さい。 このページに戻るにはブラウザの戻るボタンを使って下さい。

 ☆  ☆  ☆   出 だ し は 順 調   ☆  ☆  ☆
 
mk_mig3_it722_01

mk_mig3_it722_02 

大型の難物キットに手を焼き、気分転換にサクッと完成させるつもりで始めたMiG-3、はたしてどうなりますか・・。まずは胴体に収まるパーツを組み立てて、さっさと胴体を接着してしまいます。コクピットは床板,計器板,シート,操縦桿の4パーツで、1/72大戦機の標準レベルです。機首が細いのがこのキット最大の難点。これじゃエンジンが収まらないだろうと思いますが、修正するスキルもないので気にしないことにします。主翼は左右別体で上下分割の合計4パーツ。低翼端葉レシプロ機の場合、通常は主翼下面が左右一体に成形されていて、その上に胴体が載るパーツ割りが一般的ですが、このMiG-3はなぜか左右別々に分割されています。
 
 
mk_mig3_it722_03
 
mk_mig3_it722_04
 
 
mk_mig3_it722_05
 
mk_mig3_it722_06
 
 
mk_mig3_it722_07 

おかげで翼下面の一体感を出すのに多少パテ盛りが必要。十分平らにならしてからラジエターパーツを取り付けます。水平尾翼も付けてあっと言う間に士の字。こりゃ楽勝か?キャノピーおよび左翼前縁につく透明パーツを接着。キャノピーは前面風防と後の三角形の部分のみ胴体との継ぎ目を消し、一体感を強調。中央部分は実機ではスライドして開く部分なので、わざと継ぎ目を残します。

mk_mig3_it722_08


mk_mig3_it722_09


基本組み立てが終わったので塗装に入りますが、キットのパネルラインは極浅いため、塗装したら埋まってしまい、良く見えなくなりました。そこで、塗装の途中ですがエングレーバーで増し彫りしました。

 ☆  ☆  ☆    転  機    ☆  ☆  ☆

ここまでの工程はとっても順調で、私にしては異例の速さで基本塗装まで終わりました。「やっぱり1/72の単発大戦機は簡単だよな・・。これから細部塗装だし、資料でも見るか・・。」などと心でつぶやきつつ、ネットで拾った資料を見ていると・・・

何と!実機の外翼には
パネルラインがない
ぢゃないですかっ!


そういえばMiG-3は木金混合機で外翼と胴体後半は木でできており、この部分にはパネルラインがないんです。しまったぁ〜!外翼にまでラインを彫ってあるキットもキットだが、事前に調べもしないでわざわざ増し彫りした私って・・。皆さん、キットは組立てる前に良く確認しましょう!←当たり前だヨ!(自分つっこみ)

mk_mig3_it722_10

mk_mig3_it722_11

不要なラインを溶きパテで埋めました。

mk_mig3_it722_12
 
mk_mig3_it722_13

乾燥後、泣く泣くペ-パ-掛け。一度はきれいに仕上がっていた塗装がボロボロに・・。そして再度下地を整えるため、サ-フェ-サ-を筆塗りしました。すると、何と!埋めたはずの筋彫りがくっきりと浮き出して来るではありませんか!サ-フェ-サ-の乾燥後、ペ-パ-掛けすると今度こそ完全に消えました。よし・と思って機体色を塗ると・・あれ?!また出て来る!乾いた後ペ-パ-掛けて再度サ-フェ-サ-うわっ!まだ消えない!な〜ぜ〜? 
   
mk_mig3_it722_14

mk_mig3_it722_15
 

mk_mig3_it722_16


☆  ☆  ☆    筋 彫 り の 修 正 に つ い て    ☆  ☆  ☆

当時この『筋彫り消えない地獄』でもがき苦しむ様子を不定期日記にUPしたところ、何人かの常連さんからBBSに書き込みをいただき、謎が解けました。つまり、「溶きパテで筋彫りを埋めると一度は埋まったように見えるが、その上から塗料を塗ると溶剤でパテが溶け出し、流動化して凹部が沈むので、何回やっても筋彫りは消えない。」・・・ということだったんです。通常、筋彫りを埋めるには瞬着を使うんだそうです。最近では後加工時に見え易いように黒い色の付いた瞬着も出回っているそうです。溶きパテを使った時は長期間放置して完全に乾燥させた後、スプレーの薄吹きを繰り返すなど、パテが溶け出す前に溶剤が飛ぶような方法でカバーするしかないとのことです。

うう〜ん・・そうだったのか。2004年に模型作りに出戻ってから、このMiG-3を作っていた当時は1年半ほど経過していたけれど、まだまだ出戻りのハンデーは消えていませんね。今回はすでに溶きパテを使ってしまったので今さら瞬着を使うのはムリ。長期放置の完全乾燥作戦で行くことにします。

ところで、どのくらいの期間乾燥させればいいのかなぁ・・。この時、私の脳裏には『かつお節』が浮かんで来ました。私が子供のころは、かつお節と言えば石のように硬い肉厚のかたまりで、各家庭でカンナのような道具で削って使ったものです。(いつのころからか、削り済みのパック入りかつお節に取って代わられましたが。)

かつお節ができるくらい放置すれば、さすがの溶きパテも完全乾燥するだろう・・ということで、かつお節の作り方をネットで調べてみると・・完成まで4ヶ月 との記述を発見!ようし、ここまで苦労したんだから、4ヶ月待とうじゃないか!!



☆  ☆  ☆   4 ヶ 月 経 過   ☆  ☆  ☆

mk_mig3_it722_17

4ヶ月後の姿です。

mk_mig3_it722_18
息抜きのつもりで始めた小品がえらいことになってしまいました。さすがに下地のサーフェーサーはかちんこちんです。さっとペーパー掛けしたところ、筋彫りの跡は全く見えません。
 
mk_mig3_it722_19

ようやく塗装が完了。 
 
mk_mig3_it722_20
 
  スプレーの薄吹きがめんどうだったので、リターダーを入れずに少なめの塗料で筆塗りしました。目を凝らして見ると筋らしきものがうっすら見えなくもありませんが、もういいです。    
 
mk_mig3_it722_21

デカールを貼りました。 
 
mk_mig3_it722_22
 
  胴体側面の長い矢印がうまく貼れるか心配だったのですが、質の良いデカールで全く問題なく貼れました。ようやく一山超えた気分です。

 

☆  ☆  ☆    小 物 & 仕 上 げ   ☆  ☆  ☆

mk_mig3_it722_24

mk_mig3_it722_25
 
 
小物です。キャノピーが写っていますが、これは士の字にした直後に小物を塗装して撮影しておいたものです。私の場合、機体の塗装が終わって完成が見えた時に小物が残っているとやる気がなくなることがあるので、士の字になったら小物をやっつける・・というパターンが多いです。 
 
丸一日デカールを乾かしてトップコート。その後はデカールの上から排気管を接着して色調を整え、黄銅線で作ったプロペラシャフトを仕込みます。毎度緊張するのはキャノピーのマスキング剥がし。多少塗料が流れ込んでいましたが、爪楊枝と綿棒でこそげ落とし、事なきを得ました。
 
 
mk_mig3_it722_s2 
 
小物を取り付けて完成。脚柱に付くカバーが片脚2枚あるので短気を起こさないことが肝心。結局、着手から完成まで5ヶ月も掛かってしまいましたが、色々と勉強になった一作でした。

本人満足度 ★★★★
 
TOPへ戻る
展示場へ戻る
展示へ戻る