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「夏」のビネットのテーマは青い草原と爽やかな日差しです。成功のカギは草原の色合いでしょう。市販されているジオラマ用の草原マットには何種類か色があります。今回はその中からイメージに合いそうな明るい緑色を選びました。もうこの草原マットだけで季節は夏、天気は晴れ・・が表現できている様な気がします。 |
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まずはいつもの合板ベースに紙粘土を盛り付け、地面の自然な凹凸を表現します。紙粘土の乾燥後に草原マットを貼り付けますが、案外凹凸に追従してくれたので助かりました。ただしエッヂ部分はめくれ易いので、洗濯ばさみで隙間なく押さえつけて一晩寝かせました。 |
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綺麗な草原が出来上がりましたが、わざと所々に雑草の玉を植え付けます。右写真の深緑の玉が雑草です。これが飛行機の滑走の邪魔になるので、整備員がこの雑草を抜いているというのがこのビネットの状況設定です。出来上がったベースに機体を置いて見ると色のマッチングもまずまず良い様です。 |
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続いて雑草を抜いている整備員を作ります。このフィギュアは Preiser の 72507 の中に良いポーズをしてる人がいたので来てもらいました。ドイツ戦車兵なんですが帽子を削り取ってしまえば国籍不明です。上着がシャツだけの軽装で、かつ腕まくりしているのが夏っぽいじゃないですか。シャツは長袖だけれど、ロシアの涼しげな夏にはちょうど良い感じです。
フィギュアの次はリアカーに掛かります。 |
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リアカーは始めにプラ板で箱を作っておいて、その上にφ0.8mm黄銅線を適当に切って曲げて貼り付けました。実際のリアカーのフレームは相当複雑ですが、作例では至極単純なフレームになってしまいました。まあ1/72で小さいので雰囲気が出ていれば良しということにさせてください。 |
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最後に、飛行機・リアカー・フィギュアの位置関係をどうしようか散々試行錯誤した挙句、飛行機の機首を頂点としてリアカーとフィギュアが正三角形を構成する様に配置しました。完成して見ると、飛行機、リアカー、フィギュアがそれぞれ存在感を主張していて、どれもが主役になり得る配置になったと思います。また、色合いの面では、飛行機、リアカー、フィギュアとも決して明るい色ではないのに、草原の輝きによって直射日光が当たっている様に感じられ、真夏の日中の明るさが表現できたと思っています。何ですか自画自賛になってしまいました。
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