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KP 1/72 MiG-15UTI 完成日 2018年 11月11日

MiG-15UTI 実機について
1950年11月、朝鮮戦争で突如西側にその姿を現したMiG-15は、当時世界の最高水準を行く高性能機だったことに間違いありません。それまで西側諸国に遅れを取っていたソ連戦闘機を一躍世界のトップレベルに押し上げたMiG-15は、第1世代ジェット戦闘機の東側の旗手として重要な地位を占めることになります。MiG-15UTI はそんなMiG-15の複座練習機型で、ソ連本国だけでもおよそ3,500機が生産され、その後長い間東側諸国の高等練習機として活躍しました。こう書くとMiG-15がいかにも訓練に適した操縦し易い飛行機だった様に聞こえますが、実は操縦は難しかったそうです。操縦が難しいからこそ訓練が必要ということで、練習機型の大量産が行われたのです。確かにMiG-15は当時最新式の後退翼ジェット戦闘機ですから、大戦中のレシプロ機やジェットでも直線翼の機体とは飛行特性が大きく異なっていたはずで、転換訓練なしでは乗りこなせなかったのでしょう。半面、MiG-15UTI を飛ばせる様になれば他の後退翼機にも乗れた様で、MiG-17と-19の複座練習機型は作られていません。

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当時記

私が60才還暦の1年を過ごした2018年は私の模型ライフの区切りの年でした。前年の暮れに定年退職でサラリーマンを卒業し、時間に余裕ができたのでこれまで以上に模型制作に打ち込むことにしたのです。振り返れば幼少のころに初めてプラモデルに出会ってから半世紀、現存する私の最古の完成品は1987年(この31年前)に作った KP1/72MiG-15 です。そこで今回はその姉妹キットである KP1/72MiG-15UTI を作ることで原点回帰すると共に、この31年間の自分の変化(進歩/退歩?)を見極め、今後の模型制作の参考にしようと思い立ちました。このキットに手を付けたのは2018年8月で同年11月に完成。サラリーマンをやっていたころに比べれば速いペースですが1/72の小品なのでせめてあと1ヶ月工期を短縮したいところです。尚、最古の作品との比較結果は別ページにまとめましたので、よろしければ右の小さなアイコンをクリックしてご覧ください。

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キットについて
[KP 1/72 MiG-15UTI ] :このキットが世に出たのは1979年です。ソ連が崩壊して東西冷戦が終結するのが1991年だからその12年も前で、まだまだ鉄のカーテンが健在だったころです。その時代に西側のプラモメーカーからリリースされたソ連機のキットは、不鮮明な写真や曖昧な情報から半分想像で金型を起こすのでどうしてもオモチャっぽく、実感に欠けるものばかりでした。しかしKPのキットは違います。なにしろKPの国籍はチェコスロバキア(当時はチェコとスロバキアが1つの国だった)で、東側陣営のキットメーカーなんです。言わば「本場もの」ですからそのプロポーションと表面のパネルラインは正確で、今(2018年・記)でも十分通用します。しかし、いかにせん古いキットなので筋彫りは凸だし、各部の合いもパチピタとは行きません。でもそれが逆に良い味になっていて、作っていてとても楽しかったです。凸モールドはペーパー掛けで消えてしまったり、墨入れし難いなどの欠点がありますが、工夫すれば消えた凸筋彫りを再生したり、墨入れすることだって可能です。今(2018年・記)では美しい凹モールドの優秀な1/72MiG-15UTI がいくつか出ていますが、このKPのキットも作って損は無いと思います。温故知新、古いキットを作ることで新しい発見が有るかも知れませんよ。

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制作記があります。よろしかったらぜひご覧下さい。 


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