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前作La-176の塗装工程中、待ち時間を有効利用するために始めたのがこのMiG-17です。実機もLa-176の失敗後MiG-17が登場しますが、図らずも同じ順番での制作となりました。

☆  ☆  ☆    胴体の工作    ☆  ☆  ☆

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BILEKのMiG-17の中身はDRAGON製です。DRAGONと言えばホンコンに拠点を置くプラモメーカーで、西側の工業技術で東側の兵器をモデル化してくれるありがたい存在。このキットも作り始めて最初の印象は、「やっぱりいつものロシア東欧系キットとは一味違うわ」・・・でした。まずはセオリー通りコックピットから手を付けましたが、ディティールがしっかりした細かいパーツを組んで作るコックピットは1/72にしては十分過ぎる精密感です。それにしてもこのキット、胴体がやたら分割されています。MiG-17だったら胴体は左右2分割が普通ですが、前後左右に垂直尾翼、さらに機首下面まで別パーツになっていて合計6パーツもあります。実機のサブタイプの違いをパーツの入れ替えでカバーするのでしょうが、もう少し簡素化する工夫があっても良かったですね。

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機首下面のパ-ツを接着。このパ-ツ割りのおかげで前脚庫がリアルに再現できた反面、空気取り入れ口にムリが掛かってます。つまりそのまま作ると機種下面パ-ツの前端が正面から見えます。そこを何とかしようと言う訳で、まずコクピット直前まで続いている機首の空洞に重りを仕込んだ上、適度な位置にプラ板を貼って塞ぎました。この状態から中央の仕切り板を自作して空気取り入れ口を作り込む計画です。

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上写真、何とか中央の仕切り板を作り付けました。エポキシパテで精一杯形を造ったのですが細部まで滑らかに造ることはできず事後修正が必要。キットの中央仕切り板パ-ツは先端のリップ分だけしか深さがないので、最終的にこのパ-ツと滑らかにつながる様に仕上げます。胴体外周上では機首リップとか、前後胴体の接続部などに結構段差ができてパテ盛りが必要。ドラゴン金型のこのキット、思ったより楽しませてくれます。
 
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☆  ☆  ☆    士の字化工作    ☆  ☆  ☆

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士の字化工作、まずは主翼の組み立て。脚庫内には綺麗なモ-ルドが施されているので思わず手の混んだ塗装をしたくなりますが、本筋ではないのでまあ程々にしておきましょう。翼後縁は上面側に一体成形されていてシャ-プな仕上がりです。下面パ-ツ接着後。フラップやエルロンの付け根に若干上面との不整合が出ますが、サッとペ-パ-掛けする程度で収まってくれます。あと気を付けたいのは肉厚部が所々引けているので、溶きパテで埋めて平らにならします。こういう修正は士の字にした後では面倒なので、翼単体のうちに済ませましょう。

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主翼を取り付けます。胴体と主翼間の取り付けガイドは前後位置はしっかり出ますが下反角まではサポートしていないので、自分で調整します。接着後の修正ですが、胴体の組立てでもパテを使った様に、胴体と主翼間の取付けでもすき間や段差が結構出来ます。ロシア・東欧系旧作キットに慣れている私は、そういう修正工作がないと物足りないので、このキットにも楽しませてもらっているわけですが、やはりいつも作っているキットに比べるとこのキットは格段に作り易いですね。
 
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作り易さの理由は、修正工作が一発で決まる点にあります。取付けた部品相互の関係に変な反りや歪みがないので、素直にパテ埋めして素直にペーパー掛けすればスッキリ治まってくれます。モールドははっきりした凹なので多少のペーパー掛けでは消えません。そんなわけで士の字に到達しました。この作例では空気取り入れ口内部の追加工作に手間取りましたが、それがなければ簡単に士の字になっていたでしょう。この先のサフ掛けで修正跡が消えなければまたペーパーを当てることになりますが、今までの経験ではまず問題なさそうです。

☆  ☆  ☆    小 物    ☆  ☆  ☆

小物はほとんどが脚まわりで全部で17パーツありますが、前脚は3パーツからなる組み立て式で、右写真はすでに組んだ状態です。小物のディティールは素晴らしくて特に脚カバーの内側がリアル。作例では濃淡2色のグレーで塗り分けてさらに油彩の黒で墨入れしてあります。電波高度計のアンテナ(左上端)は小さいので紛失しない様注意が必要です。

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キャノピーは風防と天窓に分かれていて開状態にもできますが、今回は閉めました。左写真がキャノピー取り付けからマスキングまで。窓枠は胴体接着後に塗っています。


☆  ☆  ☆    基本塗装    ☆  ☆  ☆

基本塗装はサフ掛けと全面銀、両方ともスプレーで塗装します。持ち手はエンジン噴射口から棒を差し込みますが、差し込みがゆるいと塗装中に落とすことが良くあるのできちんと刺しましょう。

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サフを掛けました。修正部分にアラが出ないか心配しましたが、問題ありませんでした。やっぱりこのキット、基本がしっかりしているおかげで後工程が楽です。
 
続いて全面に銀をスプレーしました。クレオスの8番をボトルストレートです。普段弄っているキットではサフでOKでも銀を吹くとアラが出たりしますが、このキットは問題ありません。


☆  ☆  ☆    仕上げ塗装    ☆  ☆  ☆

仕上げ塗装のポイントはパネル毎の銀トーン塗り分けと墨入れです。この工程の出来が悪いと今まで積み上げて来た基本工作や基本塗装の苦労が報われないので慎重に行きます。

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まずは銀トーン塗り分け。
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上写真2枚、トーン変え塗装が完了した状態です。筋彫りが凹なのでスッキリして見えますがラインの本数は結構多く、表面の6割ほどは8番以外の銀を塗っています。左写真はデカールを貼り終わったところ。デカールはキット附属のものですが、機首の番号は88番だったものを一部カットして83番にしてあります。88番機は後部胴体に2本の赤帯がありますが、私の好みとして銀色のソ連機は国籍マークと機首の数字だけのマーキングが一番カッコ良いと思うので、番号違いの帯なしにしました。

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下写真2枚、墨入れとトップコート後。
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墨入れは油彩にしようかエナメルにしようか迷ったのですが油彩にしました。凸モールドへ油彩で墨入れするとぼかし効果が得られるので今回も期待したのですが、凹モールドだとぼかし効果は出ませんね。あとは脚まわりとアンテナ類を付ければ完成。


☆  ☆  ☆    完  成    ☆  ☆  ☆

脚の取り付けガイドはきちんとしていて問題ありませんが、1/72で小さいのでそれなりに注意が要ります。脚カバーはガイドを付けろって言う方がムリですけど、このキットでは位置が決まり易くて取り付けが楽でした。

本人満足度 ★★★★

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