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 ☆  ☆  ☆   9 合 目 ま で は 順 調 で し た   ☆  ☆  ☆

KP 1/72 のSu-7、2機同時制作にチャレンジしました。制作記などと言いながら、いきなり士の字寸前。しかも2機とも・・・どうもすみません。m(_ _)m この写真を撮る前までは制作過程を記録に残そうなんて考えつかなかったんです。このころから諸先輩方のホームページを見て、自分もいつかはホームページを持ちたい。そうしたら制作記事なんか載せたいなぁ・・・と考えるようになって遅ればせながら写真を撮り始めた・・・というわけです。こういう撮影に全く慣れていなかったので、作業台の新聞紙の上でそのまま撮っちゃってます。見難いですがどうかご容赦下さい。
 
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2機同時制作なので、便宜上向かって左下側を「マーズ」,右上側を「ヴィーナス」と呼んで区別します。一緒に写っているのはそのころ流行っていた食玩のフィギアで、当時3才の娘に買ってやったものです。決して自分がほしくて買ったものではありません。(汗)
・・・で、「マーズ」は迷彩,「ヴィーナス」は銀塗装で行きます。 
 
 
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このキット、バリ,キズ,ヒケ,反り,歪み,すきま,段差 と、良くないことは一通り揃っていますがそれらを吹き飛ばすすばらしい長所があります。それは実機に似ていること。この一点さえあれば他の欠点は帳消しでしょう。工作で苦労しますがその後で本当に価値のあるものが手に入る、まあ「パンドラの箱」のようなキットです。ここまで組んであまりのプロポーションの良さに感動し、「マーズ」と「ヴィーナス」をかわるがわる色々な角度から眺め回してニヤニヤしてました。
(食玩のフィギアじゃないですよ。Su-7ですよ、Su-7。) 
 

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「マーズ」(迷彩の方)の途中経過です。実は士の字にした後、塗装で失敗するのが怖くて3週間ほど手が止まり、いわゆる「未完成病」にかかったのですが、ある夜一念発起して一気にここまで塗りました。下地のグレーと下面色はスプレー,上面の茶色と緑は筆塗りです。迷彩の塗り分けは型紙などは一切使わず、フリーハンドで細く色の境界を描いた後、各色の島毎に筆塗りしています。塗り重ねは2回。 
 
「ヴィーナス」(銀塗装の方)は下地グレー,表面銀ともスプレー。銀はクレオスの8番です。KPの常として凸ながら精密なパネルラインが実機に忠実にほどこされています。そこでこのモールドに沿ってパネルごとに銀のトーンを変えて行きます。特別な用具や技能を持っていないのでマスキングテープと面相筆でちまちまと・・・手の遅い私はこの作業だけで丸一日掛かりました。
 
 
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小物です。それほど細かい部品じゃないのだけれど、老眼でよく見えず、手先もブルブル震えて苦労しました。あと何年かするともう1/72以下の小スケールは作れなくなりそう(哀愁)。その時は1/48を工作のアラや塗装のプチ失敗もそのままスケールUPして作ろう・・・ 
 
機外兵装類です。増槽,ナパーム弾(たぶん),爆弾,ロケット弾ポッド(大),(小)となかなか充実してます。これを2機分いっぺんに作るのは私にとってはかなり大仕事でした。
2機同時制作ってこの辺がつらいところかも知れません。 
 

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小物が終わったので機体に戻ります。「マーズ」,「ヴィーナス」とも塗装を仕上げてデカールを貼りました。キットに付属のデカールは黄ばんでいる上フィルムの腰が弱く使い物になりません。出戻って間もなかった私はしかたなく別売りデカールを買いました。「ヴィーナス」(銀の方)でマスキングしてあるのは光沢にしたくない部分です。残る工程はコーティング,墨入れ,脚付け です。コーティング後にキャノピーのマスキングをはがしますが、内側が曇ってたりしないことを祈ります。 ・・・ とまあ、ここまではとっても順調でした。


 ☆  ☆  ☆   暗 転 ・・・ そ し て リ カ バ リ ー   ☆  ☆  ☆

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「マーズ」コーティング失敗!

神様から「もうおまえは一生模型作るな!」と言われた気がします。言いようのない悲しみと喪失感で涙も出ません。使ったコーティング剤は缶スプレーの「Mr.スーパークリアー半光沢」です。缶スプレーなのでどうしても粒子が粗いです。さらに缶に書いてある注意書きをよく読むと、「厚く塗ると白くなる場合があります。」・・・こいつはもう使わないことにします。


トップコートで失敗しないために

当時この失敗をある著名な模型サイト様の掲示板に投稿したところ、多くの皆様から励ましの言葉や失敗しないためのノウハウを教えていただきました。ここではそれら全てを掲載することはできませんが、私なりに咀嚼して出した結論を書きとめておきます。

@ コーティング剤はできあいの缶スプレーなどはできるだけ使わず、自分で調合する。
A つや消しの場合でもフラットベース100%ではなく、クリアーを主にしてそれにフラットベースを足す。

B リダーダシンナー(乾燥遅延剤)を10%程度混ぜる。
C いきなり作品に吹きつけず、まずダミーに吹きつけて様子を見る。
D 一回の吹き付けで仕上げようとせず、軽く全体に吹いて一回乾燥させ、もう一回(合計2回)の吹きつけで仕上げる。ちょっと薄いかな?位で良い。
E 失敗しても絶対あきらめない。早めにシンナーでおとすとか十分乾燥後にペーパー掛けするなど、リカバリーの方法はある。リカバリーで思わぬウェザリング効果が出ることも。

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「ヴィーナス」(銀の方)には缶スプレーの「Mr.スーパークリアー光沢」を吹きつけました。フラットベースが入っていないためか、こちらは白くならずに済んだのですが、粒子が粗いため全体にざらついた感じになってしまいました。しかたなく乾燥後にコンパウンドで磨いたところ、凸の筋彫りが一皮余計に削れてラインがくっきりと浮び上がるではないですか!まさに怪我の功名。出戻って間もない私には貴重な体験でした。とりあえず一機完成。
 
 
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「マーズ」(迷彩の方)もなんとかリカバリーしました。 真っ白にかぶったコーティングを Mr.カラーシンナーで落とし、当然影響が出る本塗装をタッチアップしたものの、写真を撮る気も起きないほどヘボヘボな状態。・・・で、嫌気がさして1ヶ月ほど他キットを弄っていましたが、だんだんと「マーズ」が可愛そうに思えて来たある日、凸モールドに墨入れ・・・という大チャレンジを始めました。方法は単にエナメルで凸モールド上をなぞり、余剰部分を綿棒で拭き取るだけです。凄く面倒な作業なので、今後常用するつもりはありませんが、部分的にアクセントを付けたい時などには良いかも知れません。どうにかこうにか2機目完成です。  
 

このように私の模型ライフはトホホな失敗の連続ですが、それも楽しみの内と思っております。今回予想以上に手間が掛かってしまいましたがその一因は2機同時制作という点にあったかも知れません。でもこのキット1機ずつ作っていたら2機目を作る気にはならなかったと思います。なにはともあれ、Su-7が出来て良かった。

本人満足度 ★★★★★ 
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