TOPへ戻る Tu-95 (1/200) 制作記
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2018年の年初、その年の展示会に向けてTu-95RTsを作るに当たり、どうせ作るなら姉妹キットのTu-95K-22も作ってしまえと一念発起して2機同時制作を敢行。キットの出来が良いのと脚の無い飛行姿勢にしたこともあり、約1.5ヶ月で完成しました。

☆  ☆  ☆    胴 体 の 工 作    ☆  ☆  ☆

Tu-95は大型機なので、1/72のキットだったら胴体を閉める前にコクピットや爆弾槽を延々と組むのでしょうが、1/200だと胴体内に仕込むパーツはわずかなものです。この手軽さが小スケールキットの魅力のひとつですね。

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今回は飛行姿勢で作るので、胴体下面の重心付近に雌ねじを仕込みます。Tu-95RTsは丁度その部分に大きなレドームが付き、雌ねじを仕込める位置が制限されるのでバランスを取るため機首に若干の重りを入れました。上写真2枚Tu-95RTs接着前の胴体です。

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もう一方の Tu-95K-22は重心付近になにも付かないので、胴体に直接雌ねじを仕込みました。後々雌ねじが上(胴体内部)に抜けない様、エポキシパテで補強しています。

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上写真左はTu-95RTsの胴体を接着して、継ぎ目を一通りさらった所です。右はTu-95K-22の胴体接着養生中の写真。洗濯ばさみで大体の大きさが分かると思いますが、全長25cmほどです。Tu-95は1/200でもそこそこの大きさが有ります。

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次に透明パーツ、小さいですが後付けでは接合段差が目立つと見て胴体工作時に付けてしまいました。案の定、コクピット周りで胴体との間に若干の段差ができたので削って修正し、窓以外の部分を銀で仮塗装しました。

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Tu-95RTsの方は胴体下に着く大きなレドームに雌ねじを仕込みます。そのせいでレドームの形が少し影響を受けますが、この程度なら自分の中で許せる範囲です。  

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Tu-95K-22の方は胴体に直接取り付けた雌ねじの周囲にエポキシパテを練り込んですき間を塞ぎ、表面を削って胴体の円筒形に馴染ませました。  

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加えて胴体左右の接合線を消して胴体の工作完了です。1/200とは言え全長25cmあるので接合線の長さは 25cm x 2(上下) x 2(2機) = 100cm に及び、なかなかの作業量でした。Tu-95は1/72のキットも持っているけれど、作る時の作業量は半端じゃないことが想像できます。


☆  ☆  ☆    翼 の 工 作    ☆  ☆  ☆

続いては翼の工作、左右x2機分ですので主翼4枚、水平尾翼4枚となります。

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主翼はオーソドックスな上下分割ですが、片翼に2基あるエンジンポッドの合いが良くありません。さらに別パーツの先端部分との合いも悪くて、ここはパテ盛り必須です。また、表面が全体にひけ気味なのでペーパー掛けします。すると筋彫りが浅くなるのでケガキ針で彫り直しました。

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水平尾翼は分割の無い1枚ものなので、ゲート処理とバリ取りをすればOKです。上の写真、上下2枚あるうちの上がRTs、下がK-22の翼1式です。主翼は同じですがK-22の方はミサイルを吊るすパイロンが付くのでその取付け穴を開けています。RTsの水平尾翼の端に付いている突起は潜水艦と通信するためのアンテナだそうです。


☆  ☆  ☆    士 の 字 化 工 作    ☆  ☆  ☆

胴体と翼、それぞれの工作が済んだらいよいよ士の字にして行きます。

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まずは胴体に主翼を接着して十の字にします。とても素直なパーツ割りで組立てに苦労はしませんが、取付けガイドだけでは下反角は決まらないので、固まるまで手近な機材で翼端を支えておきました。

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胴体と主翼の継ぎ目は綺麗なので、ネットで見掛ける完成品はここをそのままにして作っている例が多いけれど、私は継ぎ目を消して主翼側の筋彫りを胴体パーツまで延長しました。このひと手間で大分イメージが変わると思うのですが、効果のほどは完成して見ないと分かりません。

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水平尾翼の取付け、胴体との付け根のすき間はエレベーター部分を残して埋めます。

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どうにか2機とも士の字になりました。上写真4枚、左・縦2枚が Tu-95RTs、右・縦2枚が Tu-95K-22 です。ここまで来れば組立ては一段落ですね。


☆  ☆  ☆    小    物    ☆  ☆  ☆

士の字になったら小物を片付けます。

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飛行機模型の小物と言えば脚がメインだけれど、このTu-95x2機は飛行姿勢で作っているので脚パーツは使いません。その代わり脚扉を閉めて脚庫を塞ぎます。

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今回の小物のメインはプロペラです。キットのパーツはプロペラブレードの根本が幅広で先端は逆に尖っているので、手裏剣みたいでちょっとプロペラには見えないです(写真・上左)。とりあえず根本を少し削って組んでみたところ、まだまだ修正が足りず、ウニみたいです(写真・上右)。

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そこで一念発起して、2機で合計64枚あるプロペラブレードを1枚ずつ丹念に整形しました。ここはひとつ頑張りどころです。で、結果は上写真・右のごとく出来上がりました。ひとつ上の修正前と比べると大分プロペラらしくなったと自己満足しています。
 
あとTu-95K-22には機外兵装として翼下にミサイルが付きます。白くて大きい方が機種名の由来となったKh-22空対地長距離ミサイル、銀色の小さい方は外翼に付くのですが、これの詳細は良く分かりません。Kh-22は写真では分かり難いですが、2種類の白で塗り分けて単調になるのを防いでいます。

 
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☆  ☆  ☆    基 本 塗 装    ☆  ☆  ☆

小物が終わったら本体に戻り、いよいよ本格的な塗装に進みます。

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まずは全面吹き付け塗装に備えて透明部分をマスキングしました。1/200で小さいのでテープでカバーできたのはコクピット部分のみ。他の小窓はマスキングゾルを塗りました。マスキングゾルは個人的にはあまり使い慣れていないのですが、まあ何とかなるでしょう。

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全面塗装、始めはサフ掛けして下地作りです。使ったのはクレオスのMr.サーフェイサー1200グレータイプ。あちこち工作のアラが出るかと覚悟していた割にはそれほど大きなアラは出ませんでした。キットの素性が良いってことなんだと思います。

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下地が出来たら銀を吹きます。塗料は定番のクレオスの8番銀。今では色々な銀塗料が出ているけれど、私はこのレトロな8番銀が一番性に合っています。この銀は使い慣れているせいか、何だかとっても落ち着くんですよね。さて、銀塗装はとてもデリケートで、下地段階ではアラが消えていても銀を吹いた後でアラが出ることがあります。今回もそれを警戒していましたが、銀吹き後のアラは出なかったので安心しました。


☆  ☆  ☆    仕 上 げ 塗 装  &  完 成    ☆  ☆  ☆

基本塗装が終われば後は仕上げです。もう完成も間近、しかしここで失敗すると今までの苦労が水泡に帰すこともあるので慎重に進めます。

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仕上げ塗装の第一段階はお馴染み銀トーン塗り分け。大型機なのでパネルはいくらでもありますが、1/200というスケール感を考えて細かくなり過ぎない様に気を付けました。続いてレーダー部などに銀以外の色を乗せ、ラッカー系塗料で塗れる部分は全て塗り終えます。

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最後の仕上げは墨入れ、デカール貼り、トップコート、ウェザリングの4工程です。墨入れはいつも通り油彩を使いました。苦労したのはデカールで、キット付属のものが経年劣化で使えず、急遽ストックから大きさの合うものを見つくろって対応しました。また、エンジンナセルの点検パネルは自作デカールで表現しています。フィニッシュのウェザリングはエンジン排気口の後方をタミヤのウェザリングマスターで黒くすすけた感じにして全工程完了となりました。

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↑完成 Tu-95RTs 完成 Tu-95K-22 ↓
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着工から1.5ヶ月、ほぼ毎日作業したおかげで2機とも完成しました。1/200という小スケールながら相応の密度感のある仕上がりで、作って良かったという気分にさせてくれます。

本人満足度 ★★★★


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RTs K22