ノヴェンバ-級 / ホテルT級 制作記
ZVEZDA 1/350

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完成品展示 N H  
KIT REVIEW N H

定年退職して少し時間に余裕ができた2018年、以前から作りたかったソ連潜水艦に手を出し、2KIT同時制作を敢行しました。これが私の1/350艦船初体験です。

☆  ☆  ☆    基 本 工 作    ☆  ☆  ☆

潜水艦は以前1/700のアルファ級を作ったことが有るけれど、それは本当に小さくて作った内に入らないので、潜水艦を作るのは事実上今回が初めてです。ZVEZDA 1/350 のノヴェンバー級とホテルT級はキット内容がとても良く似ているので、思い切って同時制作に踏み切りました。

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早速始めます。左がノヴェンバー、右がホテルです。両方とも左右分割の船体を接着し、甲板(?)パーツをランナーから切り出してバリ取り。さらに艦橋と尾部水平舵を組み立てました。たったこれだけですが、残っているパーツは潜望鏡とスクリュー位なんで、1/350 潜水艦の組立ては簡単ですね。これは良い気分転換になりそうです。

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メインの船体の継目処理をします。両キットとも上側は別パーツの甲板(?)が付くので継目は無いけれど、艦底側は全長が継目になります。両者とも合いはまずまずですがピッタリとは行かず、最大0.2mm程度の段差ができたので瞬着と溶きパテで埋めて修正しました。あと船体表面の色々な所にヒケがあるので段差と同時にヒケも埋めました。上写真・上段が ノヴェンバー、下段がホテルです。
 
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メインの船体以外に艦橋と水平舵も継目処理が必要です。上写真・左がノヴェンバー、右が ホテル。ホテルは弾道ミサイルを収容する関係で艦橋が大きいです。水平舵は両者共通の様です。
 
 
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船体の組立てを続けます。まずはノヴェンバー。接着と継ぎ目消しが終わっていた左右分割の船体に細長い甲板パーツを取付けると、これでめでたく船体が密閉されました。次にスクリューの取付け基部を兼ねている船尾の水平安定板を取付けます。これが船体との合いが悪くて、取付け部の全周に渡ってすき間と段差ができました。ここをどうやって修正しようか少し悩みましたが、エポキシパテやポリエステルパテなどの固形パテを使うほどではないと判断して、溶きパテと瞬着で処理しています。
 
 
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続いてホテルです。こちらも基本はノヴェンバーと同じで、船体上面に甲板パーツを取付けて密閉し、船尾には水平安定板を付けて付け根のすき間&段差を修正。高さの違いはあるけれど、船尾の作りは両者同じです。これは両艦が相前後して開発されたソ連第一世代の原潜で、原子炉と、スクリューを回す動力装置も同型のものを積んでいたからです。何だか船尾の形が飛行機の水平尾翼と垂直尾翼みたいなんで、飛行機モデラーとしては主翼も付けたくなりますが、ここはジッと我慢です。
 
 
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船体の最終組み立てに入ります。まず一つ目はノヴェンバー。甲板に艦橋を載せて基部に溶きパテを塗り、継ぎ目を消しました。艦首に付くカナード状の昇降舵は塗装後に取付ける予定でしたが、仮組みしてみると付け根にすき間ができたので船体側の取付け部を大幅に削りました。そのため接合部の修正が必要になったので、本格的な塗装の前に取付け、付け根にパテを盛って整形しました。
 
 
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二つ目はホテル。形は違うけれどパーツ構成はノヴェンバーと瓜二つなので、全く同じ工程でこちらも船体組立て完了です。ノヴェンバー含め残るパーツは潜望鏡類とスクリューなどの小物のみになりました。飛行機で言えば「士の字」到達です。潜水艦の場合は見た目が1本の棒なので「一の字」ですかね。

 

☆  ☆  ☆    小    物    ☆  ☆  ☆

基本工作が終わったら小物を片付けます。

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潜水艦模型の小物とは潜望鏡類とスクリュー、それに小さな舵です。上写真・左がノヴェンバー、右がホテル。ノヴェンバーは攻撃型潜水艦だからでしょうか、潜望鏡類が9本と多いです。ホテルは潜望鏡類が少な目な代わりに錨が有ります。潜水艦に錨って、何かピンと来ませんね。


☆  ☆  ☆    展 示 台 の 自 作    ☆  ☆  ☆

本体の制作がひと段落着いたところで先に展示台を作っておきます。実はキットには展示用のスタンドが付いているのですが、船底に穴を開けて取付ける方式の上、見栄えも悪いので展示台を自作することにしました。

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まずは船体を支えるさすまた状の支柱を作ります。途中の写真を撮っていなかったので図で説明しますと、最初に薄いプラ板を適当な幅に切った帯を作って船体に巻き付け、セロテープで仮止めしたところへ下にプラ棒、左右にプラ板を接着します。次にプラ棒の上の方に細いプラ板の帯を巻き付け、図の中央の状態にします。続いて図・右端に黄色で示した部分にポリエステルパテを盛り付け、硬化後に船体を抜いてプラ板の余分な部分を切除。パテの表面の凸凹を均して支柱完成です。

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次に台座ですが、これは模型店で売っている加工済みの木の板を買って来ました。これに支柱を取付ける穴を開けて塗装します。塗料は近所のホームセンターで一番安い水性ペンキの茶と黒を購入し、刷毛で手塗りしました。

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続いて支柱と銘板を黒と金で塗装します。銘板はキットに入っていたものをそのまま使いました。あと、プラパイプを適当な長さに切って金で塗りました。このパイプを支柱の根本に付けるとちょっと豪華な感じになります。

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各パーツを台座に取付けて展示台が完成しました。銘板の白文字はキット付属のデカールです。ノヴェンバーとホテル、同じメーカーのキットなんですが銘板の文字の形式が全然違うのはご愛敬。


☆  ☆  ☆    基 本 塗 装    ☆  ☆  ☆
 
基本工作・小物・展示台 が片付いたらいよいよ本格的な塗装に入ります。 
 

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まず、船体表面に斜光線を当てて良く観察し、見落としたヒケが無いかチェックします。ZVEZDAのキットはノヴェンバーもホテルもあちこちヒケが有るので根気よくパテ埋めしましょう。
 
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サフ掛け。実は下地を黒から始めたくていきなり黒を吹いたところ、工作の修正跡がカバ-されませんでした。黒って意外と隠蔽力が無いんですね。仕方がないので改めてサフを吹いたところ修正跡は見事にカバ-されました。何はともあれまずはサフなんですね。
 
 
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続いて本塗装です。サフの上にもう一度黒を吹き、下面を中心に艦底色を吹いた後、下半分をマスキングして上側面に黒を吹きました。下地に黒を吹いているせいか、艦底色も上側面の黒も金属的な質感が出た様に思います。尚、艦底色/上側面黒とも自分で調色して少し明るめにしました。これは後々ベント穴などを暗い色で塗ってコントラストを付けるための処置です。
 
 
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上側面の黒が乾いたら最後にさらにマスキングを追加して甲板の黒を吹きます。上写真は最後の甲板の黒を吹き終わってマスキングを剥がす前の状態。
 
 
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十分乾燥させてからマスキングを剥がします。塗色ですが、側面の黒にはグレーを混ぜ、甲板の黒には茶色を混ぜてトーンを変えているのだけれど、上写真のアングルでは色の差が分かりませんね。「黒」って案外難しい色です。
 
 
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次に塗膜の上を#2000の耐水ペーパーで適度に擦って見ました。すると最上面の直下の色(側面黒の下は艦底色、艦底色の下は黒)が微妙に透け出て来て、何だかちょっと本物っぽくなります。本塗装の際サフの上にわざわざ1回黒を塗ったのはこれをやって見たかったからです。結果はまずまず期待していたものに近いので一安心しました。喫水の白線は#2000擦り出しの後、別途マスキングして筆塗りしています。
 
 
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これで一応ラッカーによる基本塗装が終わりました。この後はエナメルや油彩でさらに雰囲気を高めて行くのですが、普段1/72の飛行機ばかり作っている私にとって1/350潜水艦のウェザリングは未知の世界です。常に海水に浸っている潜水艦のウェザリングはどうあるべきなのか?また、いつも通り作業したら1/72の塗りになっちゃうだろうし、仕上げ塗装ではその辺に気を付ける必要が有ります。

 

☆  ☆  ☆    仕 上 げ 塗 装  &  完 成    ☆  ☆  ☆

基本塗装が終われば後は仕上げです。ここからは主にエナメルを使って基本塗装の上にメリハリを付けて行きます。

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まずはデカール貼りから。ノヴェンバーもホテルも艦首にソナー関連と思われる銀色の部分が有り、デカールが用意されています。しかし3Dの曲面に2Dのデカールを貼るのでシワがよったりちぎれたりで要修正です。作例ではシワの部分にデザインナイフで切れ目を入れ、デカール軟化剤で無理やり密着させた後、ちぎれた部分に筆で銀をタッチアップしてどうにか見られる状態まで持って来ました。次にウェザリングですが、ノヴェンバーの方はエナメルのタンを薄く溶いて船体上側面の黒い部分に薄っすらとすじ状の模様を付けました。ホテルの方はタミヤのウェザリングマスターの青焼けを船体上側面にこすり着けてからエナメルの溶剤でウォッシングして見ました。両方とも写真ではほとんど分からず、実物を見てもとても控えめなウェザリングになったけれど、私の個人的な感覚では1/350のウェザリングはこの位が良い様に感じています。

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続いて潜望鏡類を取付けます。潜水艦、特に戦後の艦は外観が単純で見せ場が無い中、細い潜望鏡類が林立する艦橋付近だけは密度が高く、ここが最大の見せ場です。上写真・左がノヴェンバー、右がホテル。写真の拡大率が違うのでノヴェンバーの潜望鏡の方が太く見えるけれど、直径は両方とも1mm有るか無いかです。350倍すると直径30cmほどになる計算で、それだと大体電柱位の太さでしょうか。
 
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最後にスクリューと船尾の小さな水平舵を取付けました。これらの部品は接着面積が少なく、ほとんど点着け状態なので強度が心配です。しかし塗装が完全に終わった後で付けたので、追加で瞬着をたらすなどの処置ができませんでした。従ってこの部分は潜望鏡類共々「触ってはいけない部分」に指定です。本来なら基本工作の時にスクリューや舵にピアノ線を通すなどして補強するべきでした。次に潜水艦を作る時はそういうところに気を付けようと思います。
 

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そんな訳でノヴェンバーとホテル、めでたく完成しました。今回は1/350艦船初体験にもかかわらず、いきなりの2キット同時制作でした。その結果は主に塗装で試行錯誤しながらもまずまず自分の思い描いていたイメージに近いものができたので満足しています。これで大体1/350潜水艦模型に対する感覚が掴めたと思っています。でも今回の塗装法を次回以降もただ繰り返すのでは進歩が有りません。艦船模型に関しては私はまだまだほんの駆け出しですから、これから色々な技法を試して行きたいと思います。

本人満足度 ★★★★


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